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第155話 仮面の下は

【あくまで抗うか、なら今こそ我が真の名を告げよう、我が名はクリフォト今日は貴様らの絶滅の日だ】


 中央に置かれた金色の鏡が小刻み震え、鏡に映るクリフォトは玉座から立ち上がり、ゆっくり鏡から手を伸ばし、ふちを強く握りしめると勢い良く飛び出し鏡を破壊しながら現実世界に現れる。


【我に歯向かうことその命を持って知れ】


「そんなことを言ってられんのも今のうちだかんな!! 直ぐにギタンギタンに薙ぎ倒してやる」


「うん、一瞬で片を付ける」


 そう告げた凪は雷のように一瞬でクリフォトに近づき剣を振る、しかしクリフォトはその攻撃が来ることを知っていたみたいに攻撃を回避する。


「なに!?」


【驚くことか】


 そう言いながら近くにあった鏡を掴むとそれを振るい凪に叩きつける。


「くっ!!」


【偶然の産物が我に刃向かうな】


 鏡が割れ凪は頭から血を流れるが倒れることはなく一歩踏み出し剣を振るうがクリフォトは剣を左手で止める。


「くっ・・受け止められた」


 凪は力を込めて剣を押し込むが剣はびくともせず少し震えるだけだった。


【はやり失敗だったのだ、貴様らは永遠に持つべきではない力だった】


「貴方が何者かは正直言ってよくわかってないけど、だとしてもどうしてこんな事を何が目的なんですか」


【当然の権利を果たすまだだ、すべての魔力関連物を破壊する、あの図書館も貴様らもついでにこの世界に対する復讐も】


「つまり…これはついでですか、ついででゴミを撒き散らして、楽しいイベントをめちゃくちゃにしたんですか」


【嘆くべきか、我らの贈り物が牙をむくことに】


「さっきから何の話ですか、贈り物だとか復讐だとか」


【我らは贈り物としてこの世を創り出した】


「え?それってどう・・」


「離れてマジカル!! くらえ 最終講義クインテットクイーン!!」


 穂乃花の声にいったん距離を離し、穂乃花は虹色に輝く拳を握り締め、油断し隙だらけのクリフォトの顔面を思いっきりぶん殴る。


 最終奥義の名に相応しい威力で、パリン と言う音を響かせ穂乃花の拳は金色の兜を破壊し、鎧の中にいた城戸美穂の顔面をあらわにする。


「美穂さん?」


「!!美穂!!」


「え だれ と言うか女の人」


「ミスティさんの友達、でも・・なんで美穂さんが」


【理解したか誰の体を元にこの世に君臨したか】


 クリフォトはそう言いながら兜を元に戻すと穂乃花の殴りかかるが、真琴が穂乃花の目の前に壁を生成し攻撃を防ぐ。


「危なかった」


【過保護な奴だ、友達にはしなかったのに】


 クリフォトの隣にいた凪はすぐに攻撃できたが中に美穂がいることを知ると攻撃の手を止める。


[どうやって復活したのか分からなかったけど、彼女の体を乗っ取って復活したのか]


「どうして美穂さんを」


【この女は我と融合し精神も魂も一つになった、それが解かれた所でこの女が我が支配下にあったのは変わりない、いつでも完全に支配することはできた、だというのに我から逃れたつもりでいたこいつの姿はお笑いだったな】


「美穂さんを解放し・」


「ずっと謎だった」


「え?」


「美穂の恋人を殺した犯人の事、美穂は魔術を使った何者かだと言っていた、だが魔術を使う人間はいないし、居たとしても動機がない」


[この世界で魔術を使える存在はほぼいない、雄一自由自在に使えて動機があるとするなら君ぐらいだ]


「それって‥まさか美穂さんの恋人を殺したのは」


「・・お前だな犯人は」


「どうしてそんなことを・・恋人が死ななかった美穂さんはあんなことをしなかった」


「いや・・それが目的だろ、美穂に魔術を破壊させるそれが目的で恋人を殺したな」


【そうだ、我はまだ完全な力ではない、だからこの女をたぶらかし我の目的を遂行させた、魔力に関する全ての物を破壊させること崇高な目的を】


「貴方の目的のために美穂さんを利用したのか」


「美穂を何だと思ってる」


【ガラクタだ、どの道生きる価値もなく死ぬ価値もない、そんなこいつに価値を与えてやったのだ】


「ガラクタって…美穂さんが恋人が死んでどれだけ苦しんでたか!!」


「よく言う…美穂の価値を奪ったのはお前だろ」


【ハハハそうだな、転生術を使い肉体から魂を引きずり出し我が魂と融合させた、敗北を喫し融合は解かれたが・・この女を精神病院に入院させ、恋人も殺しそれらの罪を魔力に擦り付けた、装備を与え復讐者と言う価値を与えた、何の価値もないこの女に】


「価値がないって、全部自分が仕組んだことのくせに」


「そ そうだそうだ」


[何となく…このタイミングで出て来た理由がわかったよ、彼女が使えなくなったんだろう」


「3日前にマジカルが美穂を説得してその復讐をやめさせた、それで自分の目的が達成できないから美穂を乗っ取ったんだろ苦肉の策で」


「よくわかんないけど ようは完全体じゃないんだろ それで私達に勝つ気か」


【いや、私は既に勝っている】


 そう告げた瞬間空間が歪み、凪と穂乃花の目の前に等身大の鏡が現れた。


「え?」


「か 鏡?」


【この女を手にした時点で我の勝ちは決定した】


 その鏡には2人の姿が映し出されていたが、その表情は暗く感情が読み取れない物だった、2人が今こんな顔してるかな?と疑問に思っていると鏡に映し出された体を動かした。


 もちろん2人は体を動かしてなんていない、だが鏡には右手を挙げた2人が映し出されており、その2人はゆっくりと歩き出し鏡から手を伸ばす。


「え? 嘘でしょ」


【貴様らに出来ることは償うことだけだ、その罪を自らの命で】


 映し出された2人は鏡のふちを掴むと一歩踏み出し鏡から現実世界へと現れた。

どうも眠い作者です、とても眠いですおやすみなさい。

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