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第124話 見えざる手

「…勝つ…あ、もしかしてそう言うこと」


 凪は穂乃果の作戦に気づくとゆっくりと立ち上がり剣を握る。目には見えない船は波に揺れながら凪を乗せる、少し目がおかしくなりそうだが現在船は透明になっている。


 そのせいで凪と麻央が宙に浮いているように見える、なんとも頭がおかしくなりそうな絵面だ。


「これが作戦?いい考えとは思えないけど」


「いい作戦かどうかは今にでも分かりますよ」


「自信満々ね」


 2人は距離を空けながらもジリジリとゆっくりと近づいていく、しばらく静寂が続いたのち先に動いたのは麻央だった。


 麻央が背を低くして走り出すと凪は剣に電気を纏わせるとその剣を上空に投げ、バッグジャンプして大きく距離を離す。


「くらえ!!スターゲイズ!!」


 そう叫ぶと剣が黄金に輝きを放ち出す。


「まぶし」


 その眩しさに麻央は足を止める。


 輝きを放つ剣は2本3本と増殖し50本にまで増えると各々の剣が炎や電気などを纏い始める。まずいと走り出す麻央だが、凪が引っ掻くように手を下におろし、その動きに合わせるように50本の剣が一斉に麻央に向きって落下する。


 剣は落ちてくる落ちる隕石のように真っ直ぐに麻央に接近する。


「この程度」


 そう言うと麻央は凪がいる方とは全く違う方向に走り出し落ちてくる剣を回避しながら、弾き飛ばしたスペルコードを手に取ると走るのをやめて地面に手をつくと大きく跳躍する。


 落ちてくる剣を飛び越えて回避し凪に接近する。剣が1本を残し船を貫通して消滅し、残る1本は宙に浮きながら凪に近づくが麻央は凪の右腕に向かってスペルコードを投げつける。


 投げつけられたスペルコードは凪の右腕に激突するとバラバラに砕け、凪の右腕を消し飛ばす。


「…………」


『おっと!!こ、これは痛い断面が見えています』


『これが再生能力なしの相手だったら大惨事ね』


 剣よりも速く凪の真ん前に立つと背後の空間に穴をあけ、どこに繋がっているか分からない穴に剣は吸い込まれる。


「さて」


「あ…」


 穴の中にゴッドウォーズが消えた事で強化形態の変身が解除させ元のピンクの姿に戻る。


「勝負ありかな、楽しかったけどこれで終わりね」


「…………」


 凪は驚いた表情をさせながら自分の右腕を見つめ、断面に触れあることに気づくと右肩を押さえながら拳を握りしめる。


「一撃で終わらせる」


 麻央は拳を握り殴りかかる、拳は頭を狙うよルートで進んだ、凪に回避するそぶりはなく頭に拳が当たるのは確実な物だった、しかし拳は突然顔を前で止まった。


「え?」


 麻央は何が起こったのか理解できず力を込めるが拳は動かない止まったまんま


「…なにこれ、何かに握られて…ハッ」


『なっ!?』


 麻央が突然止まった理由に気づくと同時に切られたはずの凪の右腕が現れその腕が麻央の拳を止めていた、麻央が行動を起こすよりも前に凪が動く。


 麻央の拳から手を離すと麻央の腹を思いっきり蹴り吹き飛ばす。


「ぐっ!!」


「うまく行ったファンさん!!」


「了解」


 穂乃果が声を出すと同時に姿を表し姿を元に戻す、すると透明になっていたものが全て元に戻り、穴だらけの船が姿を表す。


「これは」


 飛ばされた麻央はスターゲイズであいた穴に落ち頭から落下する。


『こ、これは一体!!』


『なるほど1本取られたわね、船を透明にした時点で船に開けた穴から落とす作戦は始まってたみたいね』


「なかなかいい作戦、だけど」


 麻央は拳に力を込めて空間に穴を開けようとしたしかし


「行くよファンさん」


「今度は優しくしてよね」


 凪は穂乃果を抱き抱えながら空高くジャンプすると空中で穂乃果を思いっきり投げ飛ばす。


「ま、またか」


「くらえカークラッシュ」


「え?カーってなに?」


 麻央はなんとかわそうとしたがもう遅く豪速球で投げ飛ばされた穂乃果は車に変形し物凄い勢いで麻央に激突する。


「ぐべらぁ!!」


 巨大な鉄の塊が激突し空間に穴を開けることもできず麻央はそのまま水の中に突き落とされる。


 バシャーン!!


 大きな水飛沫が舞い穂乃果は車から白鳥に変身し凪の隣に戻ると元の姿に戻る。


『こ、これは!!』


『水に落ちたら脱落ってルールだから』


『麻央選手脱落!!!』


「「「おおおおお!!」」」


『バトルシップ優勝は!!魔法少女だ!!!!!!!!』


 会場は盛り上がりを見せ穂乃果は満面の笑みを浮かべながらハイタッチを求めたが凪は疲れからかただ茫然と前を眺める。


 そんな凪に軽く腹をパンチする。


「えいえい」


「痛い、痛いって」


「全くなんで無視するの恥ずかしいじゃん  こっちがハイタッチ求めてるのに無視して」


「ごめんごめんってはい」


 凪が手を上げてハイタッチしようとしたが穂乃果は頬を膨らませてハイタッチを無視する。


「ぷい」


「ごめんって、あ、そう言えばもう1人の人どうなったの」


「そう言えばどこ行ったんだろう サインとか貰いたかったなぁ」


「え?有名な人なの」


「うん配信者」


『えーっと麻央選手の相方の久詩さんは任せても大丈夫だろと思い棄権しました』


『しかし腕を透明にするとはなかなか考えたわね』


「すごくいいタイミングだったね、私も一瞬何が起こったのか分からなかったよ、剣が当たる瞬間に腕だけを透明にするなんて」


「ふふふ 我ながらいい作戦であろう もっと褒めてもいいんだよ」


 自信満々に胸を張る穂乃果を抱きしめるとそのまま持ち上げ休憩室まで歩いて行く。

どうもマーベルライバルズにハマりました作者です、やるかやらないか凄い悩んでいたんですがやってみたら凄いハマりました気づいたら1日終わっていた、まあできるのは休みの日だけなのでそのうち飽きるかもですね。


さてバトルシップが終わりましたね、長かったすぐ終わらそうと思ってたらこれですよ意外に時間がかかった、本来はやる予定はなかったんですが出すか出さないかで悩んでいたキャラクターをいっぱい出せたのでよかったです。


次回からはずっと書きたかった図書館の話になります、図書館に関しては最初の予定からあった話なので所々で話の伏線が出てます、この人投稿遅いなと思いましたら伏線を探してみるのもいいのではないのでしょうか。

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