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第102話 公式の邂逅

   〜〜〜浮島ワイキキビーチ〜〜〜


「少し離れてくれ」


「はっ!!」


「…………はいはい、もっと離れて………」


 ヘンリーは着ているスーツを脱ぐと中に来ていたヒーロースーツの電源を入れバッグの中にしまっていたイヤホンのような機械を耳つけるとその機械がヘルメットに変形する。


「あれ服な下に着てたのか」


「暑くないのかなあれ」


 フリーサイズのスーツを纏ったヘンリーはスーツのボタンを押しフリーサイズ分子を全身に回し30mに巨大化する。


「おおおお」


「すげぇみろよ本物だぜ」


「………はいはい、離れて離れて………」


「あ!?シスタームーンだぜ」

「うそ写真撮らせて」

「きゃああ、こっち見て!!」


「………少し離れたらね、1人1人やるからもう少し離れてちょうだい………」


 ビーチに来ていた観光客は封鎖エリアギリギリの所で集まり巨大化したヘンリーの写真を撮り、シスターがその観光客達をエリアから離させる。


「よいしょっと」


 ヘンリーは集められた固まったグラディウスの血液を持つと自身の研究所行きの大型トラックに血液を乗せると元のサイズに戻って脱いだスーツを着る。


「さて、帰るぞシスター」


「……待ってよおじいちゃんサインが終わってない………」


「まったく」



  〜〜〜ベンジコーポレーション〜〜〜


 ベンジコーポレーションはヘンリーが建てた施設であり、薬品の販売や研究を主にする施設。ヘンリーが設立した他の会社と隣り合わせになっており、ダメージセーブルズが回収した未確認物質などをこの施設で研究している。


 この施設にあるヘンリー専用の研究室にグラディウスの血液が運ばれヘンリーによって調べられていた。


「…………」


 トントン


 ドアをノックする音が聞こえると同時にドアを開き、私服のシスタームーンが入ってくる。


「………え?まだ研究してたのおじいちゃん………」


「まあね、かなり現実を逸脱した物で、正直に言って興奮しているよ」


「………もう2日もここに居るじゃない、そろそろ休んだら……」


「大丈夫さ、休憩はしてるで…なんのようかな」


「………ライリーが外に出たいだって………」


「それに関してはお姉さんに言ってくれないかな」


「………でも、流石に可哀想じゃない2019年からずっと研究所よ……」


「だってさムイナ」


「ん?なに」


 床に積み重ねられた固まった血液の裏からムイナがヒョイっと姿を見せた。


「………いたの………」


「もちもちのモチのロンよ、これを調べるの手伝っててアリおじいちゃんに言われたからね」


「………そう、妹さんが呼んでたわよ、そろそろ猿渡 凪と接触したら………」


「うーん、しようとはしてるんだけど…どう話せばいいかな」


「別に話す必要はないんじゃないかな、背後から鈍器でドンっと」


「ダメだよアリおじいちゃん、それは可哀想」


「………そうよ、で…その血液何かわかったの………」


「ああ、この血液は凄いよ、鉄より固く熱にも体制がある、計算が正しいからマグマに入れても原型は残ってる、とりあえずプレパラートレベルに薄くしてみたんだが」


 そう言いながら薄い血液を床に置くと思いっきりハンマーで殴った、しかし血液は割れる事はなくヒビもできなかった。


「………凄いわね、どうやってそんなに硬いのにどうやってプレパラートレベルに加工したの?………」


「企業秘密だ、それに他の能力を受け付けず有害性もない、しかも壊せば…」


 そう言いながら小さな欠けらを機械にセットし機械を作動させ欠けらを破壊すると欠けらの破片から蜃気楼のような煙が出てくる、ヘンリーはつけてた腕時計をその蜃気楼の中に入れると蜃気楼が歪み消えた。


 しかしそこにあった腕時計が2つに増えていた。


「じゃじゃーん、イリュージョン」


「………凄い手品ね……」


「手品なら凄いな」


「ところがどっこいタネも仕掛けもありません、ほぼ壊さない耐久性に耐熱性の癖に軽くて有害性もない、しかも壊した時に出る蜃気楼は物質を増やす」


「とても現実な物とは思えないな、現実離れしているこの事が知られたら大変なことになる」


「知られるって…私達しか知らなくない」


「秘密というのはいつまでも隠し切れるものじゃない、私の作った分子がいつのまにか悪用されていたしな、それにこの血を手に入れたのは我々だけじゃない」


「………え?ビーチの血は残さず回収したじゃない………」


「返り血を浴びてる奴が1人いるだろ、あいつはヒーローズハントに参加している、返り血の話を奴らに話す可能性がある、そうなれば一気に賞金が上がるだろうな」


「どうする?」


「あの子と接触しないとだな」


「……どう接触するつもりなの……」


「聞き込みで友達が居るみたいな情報があった、その友達に会いに行こう、車出さないとだな…えーっと」


「………出すよ車ぐらい………」



  〜〜〜野山公園〜〜〜


〔こっちこっちわーい〕


「まったく太一のやつ正直に話してくれたのはいいけどよ、モンスターのお世話まで任せるなよ」


「別にいいじゃないですか、今日は忙しいみたいですし」


「そうそう、私も天使の人と会いたかったし」


〔そう言ってくれると嬉しいです〕


【…………】


〔にゃー〕


 公園に集まった大和達は太一のモンスター達と一緒に遊んでいた、グラウストはリーチと追いかけっこをし、康太は猫太郎を撫で、天子はピッカラに飛び方を教わり、大和はその光景を見ながらあくびをしている。


〔そうです、そのまま翼を…〕


「こう?」


〔そうですそうです、そのまま翼を…〕


「うーん!!」


 そんな仲むずましい光景が広がる公園の駐車場に高そうな外車が止まりそのからヘンリーとシスターが降りると公園で遊んでいる大和達に声をかける。


「君達ちょっといいかな」


「ん?誰だよって……え?シスター・ムーン」


「え?本当だなんでシスター・ムーンが」


「………どうも、君達の友達のエボリューターは今どこにいるか教えたくれるかな………」

どうもタイトルを変更したけど特に変わった感じがしない作者です、さて新タイトルですが色々伏線のようなものが隠してあります、まあそこら辺は第1章が終わってから説明しますね。

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