第9話 健康的にすやすや眠ろう
〜〜〜牧野グランド〜〜〜
名古屋駅から歩いて2時間40分、電車で50分ほどの位置にある牧野グランド、自然豊かで大きな池がある公園のような場所だ
敷地にはその豊かな大地を使ったゴルフ場やバスケット場に小さな神社もあり子供から大人まで幅広い層が利用する施設である。
今は平日で朝の9時と言うこともあってか人がほとんどいない、絶好の修行日和である、そう言いたげなマスコットは鉢巻を巻き竹刀をバンバン地面に叩きながら魔法少女に喝を入れていた。
[これより!!クラフトビートキャンプを始める!!]
「それ知ってるブリー隊長でしょ」
[ビリーだよ、ってそんなことより!!まず空の飛び方を教える]
「その前に聞いていいクラフト」
[違う!!僕のことは隊長と呼べぇ!!]
「…………」
口には出さないがうわぁめんどくせぇこいつ、と心の中で思う凪であった、実際めんどくさい。
そもそも今の時代特訓回が流行るわけがない、昔みたいにジープで追い回すぐらいやらないと
「え、えーっとクラフト隊長、空飛ぶ前にクラフト隊長が何者なのか知りたいんですけど」
[それはまだ秘密だ、それより空を飛ぶよりも前に魔力を教えておく、魔力とは…]
※ここから長いし特に意味はないので次のクラフトのセリフは飛ばして見よう
[魔力はこの宇宙が生まれるときに時間や空間や分子が生まれたように、宇宙誕生時点で生まれた存在で本来この世の全ての生物が持つものとされている
その魔力を使うことで火を出したり水を出したりする魔法や魔術が使える、ちなみに魔法と魔術の違いは魔法が能力のように個体差によって使用できるものが異なったり何なら使えない人がいるけど、魔術は魔法陣や詠唱すれば誰でも使用可能という点が違う
君が変身するために使うマジカルバンドは魔術のようなものだね、そのため正確に言うと君は魔法少女ではなく魔術少女に分類されるんだけど、言いにくいしぶっちゃけ魔法も魔術もそこまで大差ないし国によっては同じように扱われていたら魔法少女で問題はないよ
で、なんで今の世界に魔力がないと言われるのかと言うと謎なんだ、進化の過程で魔法より超能力が必要となったから魔力が無くなったという説や何者かが魔力を消したと言う説もあるねどっちに転んでもこの世に魔力は存在しないのさ
なら僕はどうなのかと言うとそもそも僕はこの世界の住人ではないのさ、魔力が存在する別次元の住人だから魔力があるんだ]
「…あ、あの……えーっと」
[そうだ魔法少女の原理を簡単に説明しておくよ、さっき言ったみたいにこの星の生物には元々魔力をコントロールして作り出す力を持っているんだ
それを僕の力で活性化させる事で魔法を一時的に使用することができるんだ、つまり僕が居なくなれば君は別の方法で活性化させないといけなくなるけど、僕以外にそんな芸当ができる生物はいないだろうね
これで色々わかったかな、まず君の能力を調べないとね、あの戦いを見る限り君の能力は再生能力だね、過去の魔法少女に似た能力を持った子が居たけどそれとは系譜が違いそうだね、傷を癒すと言うよりかけた肉体を作りだ………]
「…………ふぁあ」
作者も読者も登場人物も誰1人興味のない長話に凪は喉の奥まで見えるような、大きなあくびをした。
今日の天気は晴れ、公園は穏やかな午前の日差しを浴びている。木々はそよ風に揺れ、鳥たちのさえずりが心地よく響く。
椅子に座ったら1分もしないうちに眠れそうなほど心地のいい場所だ、今すぐに寝てしまいたいと凪は思ったが、流石に人が喋っているのに眠るのは失礼だと考え目を開ける。
それなら授業中にすやすや眠るのはどうなんだと思ってしまうのは言わないでおこう。
「…………」
[一応君以外の魔法少女は居たんだ、ただその……いややめておこう、かなり悲惨な目に遭ったからね、1人は今精神病院に居るし2人はどうしているのかわからないしね
とにかく僕は君を強くしないといけないんだ、そのために僕ができることは全てする、そのために君の能力を明らかにしないとね、回復系ならどれだけ回復できるとか他人に使えるのかそう言うことをだ……]
「…長いなぁ」
空を飛べるって言っていたけど本当かな、そんな考えがながら下を向き自分の体を見る、普段の自分なら着ないゴスロリ服に手袋。
得意なこともなくこれと言った個性のない自分がコスプレしただけで何かできるわけがない、そんな考えが頭を駆け巡る。
「……私なんかが」
パシャ パシャ
「ん?」
どこからか一眼レフ特有の高級感が漂うシャッター音が聞こえる。
凪は音のする方向を見る、そこにはガチガチのオタクが使ってそうなカメラを構えてこちらにレンズを向ける魔法少女に似た黒い格好をツインテールがドリルのようになっている髪型の少女の姿があった。
「……………」
「あ、お構なくてよ」
パシャ パシャ パシャ
「な、何やってるんですか?」
「いや〜いい絵が取れましたわ、流石魔法少女マジカルピンクですわ」
そう言いながらカメラを下ろしとった写真を確認する不審者に凪は問いかける。
「あの、どちら様ですか?」
[ん?どうしたんだいピン……あ!!!!]
クラフトは音量設定を間違えたハリーポッターみたいな耳を壊す勢いの声を上げる。
「うるさ」
[ラヴァニア・ブラッドフェイス、なぜここに]
「…ラバァー…ん?、ラヴィ?違うえーっと」
[ラヴァニア・ブラッドフェイスさ]
「ラヴァニアニアニ……噛んじゃった、よく噛まずに言えるねクラフト、あと3回言ってみて」
[ラヴァニア・ブラッドフェイス ラヴァニア・ブラッドフェイス ラヴァニア・ブラララ…]
「でどちら様」
「これは失礼してましたわ、私お、この写真凄いいい、あとでプリントアウトしなくてはいけませんわね、グヘヘへ」
「あ、あの…」
「はっ!?、私たらつい昂ってしまってましたわ」
「いや…いいんだよ別に、いいんだけどあなたは何者」
[さっきから説明してるだろ、彼女はラヴァニア・ブラッドフェイス秘密結社クトゥーグの幹部さ]
「幹部…え?幹部なのアレが」
「ええ私が」
「ふりがな忘れてるよ」
私と打つたび()でわたくしと入れるのがめんどくさくなっただけである。
「秘密結社って幹部しかいないの」
[そんなことないと思うけど]
「それより幹部ってことは…」
「ええ、あなたの敵ですわ」
さて後1話で初期に書いていた在庫がなくなりますね、この日までに私は5話ぐらいかけているのか不安になりますね。
所でクラフトの台詞は「」←このカッコではなくて[]←このカッコが使われているんですが、なぜがここから先の話を『』←このカッコで書いてしまっていたんですね。
そのことに全く数々に何話か書いていたので急いで直しています、この話ももしかしたら『』←このカッコで書かれてるかもしれませんがその時はこのバカ作者また間違えなんだな、とでも思ってください。