いつもどうり
何も変わらない。何も変化していない。朝起きて、階段をおりリビングに向かう。
「おはよう。」
俺が言っても親は反応しない。当たり前だ。喧嘩してまだ謝ってないんだからな。
時間ギリギリに起きてしまったので、朝ごはんは食べずに学校へ向かう事にした。
「いってきまーす!」
姉が外へ出た。母はそれに「いってらっしゃい」と返答し家事を続ける。
数分後、俺も姉の後に続いて外へ出る。
「いってきます」
俺が言っても、やはり反応はしない。まだ怒っているらしい。
いつになれば許してくれるのだろうか。
登校中にクラスのやつと会った。
「おはよう」
俺が言っても返答はない。いつもどうりだ。
俺はクラスの端にいるようなやつだ。
だから、あいつらからしたらクラスメイトである事も知らないだろうな。
いつもどうりだ。何も変わってない。変化はない。
教室に入ると俺の机の周りには誰もいない。いつもどうりだ。
ただ、唯一変化しているとしたら、俺がもう『この世』に居ないことだろう。
俺は机の上の花束を見て確信した。
読んでくださりありがとうございます!
どこにでもありそうな超短編ですが、どうか暖かい目で見ていただけると、ありがたいです。