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白いカラス  作者: 雨世界
1/5

1 私は嘘が嫌いです。

 白いカラス


 プロローグ


 私は嘘が嫌いです。


 本編


 ……私たちは、ずっと、一生友達だよね?


 それは、とても暑い夏の日の出来事だった。

 沙織さおりはその日、初めて千歳ちとせと出会った。

 千歳は黒塗りの高級車から降りたところで、そこを偶然、森の中の道を散歩していて通りかかった沙織が見つけたのだ。

 天気は晴れで、空は青くて、近くではセミが鳴いていた。

 それは本当によくできた(まるで台本のある有名な舞台の上のような)シチュエーションの、太陽が二人の真上に輝く、夏の日の真昼のことだった。

 千歳は東京から引越しをして、この緑豊かな山奥にある、沙織の暮らしている全寮制の学校にやってきた、とても美しい少女だった。

 千歳はその美しさと、それから頭の良さで、すぐにみんなの人気者になった。

 沙織はそんな千歳と同室になった。

 少し前にある理由によって、沙織の同室にいた生徒はいなくなっていたので、そこに、ぽっかりと空いてしまった穴を埋めるようにして、千歳がその場所に収まったのだった。

 それから沙織と千歳はすぐに仲良くなり、二人は親友同士になった。

 それは二人が十二歳のときの出来事だった。


 そして、それから一年の時間が過ぎて、沙織と千歳は十三歳となり、中等部の一年生になった。

 その年の夏の日。

 突然、なんの前触れもなく千歳が全寮制の学校からいなくなった。

 そして沙織はまた、(前のように)一人になった。

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