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5 体育館


クウィタンのことは

僕が悪い


君をああまで

揶揄する権利は

僕にはない


君が相手に

してくれようと

くれまいと

謝るべき非は

僕にある


前の夜

寝つかれなかった


予想どおり

君はやっぱり

仲間たちの

輪の中にいたね


まったく

気乗りしないまま

僕と

しぶしぶ

向き合った君に


できる限り

冷静に真剣に

謝っては

みたけれど


君は目を

合わせようとも

しなかった


明らかに不機嫌で

見るからに

苛立ってた


友達や

他人の視線が

気になって


目の前の

僕のことなんか

上の空も

いいとこだった


それどころか

クウィタンの

仕返しとばかり


言葉じりに

難癖つけて

これ見よがしに

罵った君


最後の啖呵は

「変人!」

だったかな?


今ならわかるよ

じゃじゃ馬さん


あの時の

君にとっては

“理性が感情に

負ける”なんて

ありうべからざる

一大事


だけど僕には

ひどくこたえた


誠意を露骨に

踏みにじられた

口惜しさ


あいもかわらず

君が周りの

人目を気にする

もどかしさ


謝ったんだ

もう借りはない

おあいこだという

開き直り


そして君とは

もうこれまでという

自暴自棄


頭の中で

それらが全部

ごちゃまぜで


言い返す

言葉もなかった


僕は絶句して

君の顔を

睨みつけた


もう2度と

見ることなんか

ないだろう

君の顔を




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