表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/11

2 1通目の手紙


君の

1通目の手紙

僕は一生

忘れない


「いったいいつまで

根にもつの?」って

君の声が

聞こえてきそうだ


図書館の

仕返しだとは

わかってたけど


1度言葉を

交わしたぐらいの

ほとんど素性も

知らない相手に


あんなにも

一方的に

感情をぶちまけて

くるとはね


いっそ

あっぱれと

褒めるべきだったかな


もちろん

読んだあの瞬間は

ただ猛烈に

腹が立った


自分勝手な

憶測で

他人を

誹謗中傷するなと

怒りにまかせて

怒鳴り込んだ


あとは

図書館につづく

泥仕合の第2幕


正直に言おうか


不思議だった

さんざん怒鳴って

背を向けてから

歩き歩き考えた


何でこんなに

むきになる?って


今思えば

簡単なこと


差出人が

君だったから


他人が僕を

曲解したり

僕の真意で

ないことで

わざとらしく

あげつらったり


そんなこと

あまりにしょっちゅう

ありすぎて

いちいちまともに

相手になるのも

面倒だった


なのに

あの手紙だけは


僕が君に

面と向かって

あのとき何て

怒鳴ったか


今となっては

一言一句は

覚えてないけど


手紙を読んだ

直後の自分は

今でもはっきり

覚えてる


血という血が

頭に上って

落ち着こうとして

息をして


そしたらもう

心の中で

叫んでた


僕は

君が思ってるような

卑劣な人間

なんかじゃない!



--ランガへ--


あんたの記事なんか

なくたって

新聞はちゃんと

発行できるわ


インタビューひとつ

協力しても

くれないなんて

ずいぶんとまあ

横柄な…と

思っただけ


なんたって

「偉大な詩人どの」

ですからね

プロフィールなりと

新聞に

載せるべきかと

思ったの


なのに肝心の

あんたときたら

もうから

いっぱしの

有名人気取りで

お高くとまって

くれちゃって


それはそうと

あんたのあの詩

まさか盗作じゃあ

ないでしょうね?


確かめるのも

怖くなっちゃう


気がすむまで

せいぜい

気取ってるがいいわ


私の下司の勘ぐりが

まさか的中

してないことを

祈ってます


    チンタより




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ