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ヒスティマⅠ  作者: 長谷川 レン
第五章 特訓と作戦とあの人と……
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一閃

こちらは戦闘初心者。向こうは熟練者。しかも英名持ち。勝てる見込みは無いがせめて一歩だけでも動かしたい。

そう……。一歩でも……。

彼女は一歩も動かないまま僕を追い込んだ。

それだけ力の差があるということだ。

それは彼女は本来、舞いながら剣を振るう姿から【黒き舞姫】と、世間一般に知らされていると聞いた。

今、彼女は一歩も動いていないし、剣も振るっていないからこそ言えること、


だったら――。


「一撃で決める。正々堂々、真正面から」


僕は刀を鞘に納める。


「? もうあきらめるのか?」


姿勢を低くする。


「……なるほどね……」

『ほう。主、できるのか?』

(見よう見まねってね。……でも、できる……。体がそのように動く。まるでこれが基本みたいに)


魔力が体全体にめぐるような感覚。

体が軽い。

いつも以上に速く走れる。

いつかの感覚。

よく覚えていなかったが今思い出した。

この軽い感覚は雑賀さんを飛ばしたときと同じ――ッ!!


風が吹く。

一迅の風が――。


『これは!』

「身体強化魔法か……。にしても……さすがカナちゃんとあの人の間に生まれた子。魔力が尋常じゃないねぇ。先ほどよりもスピードがけた違いだ」


素直に感心する真陽。

その手にある黒剣が黒く、鈍く、輝いた。

僕はそれを合図とし、走り出した。

風迅を纏う、その姿で――


僕は抜刀からの居合切りを――


彼女はそのまま黒剣を――


振った――


キンッ


交差し数秒。



「~~~~!!」


僕が声にならない悲鳴を上げて、悶絶する。

しかしそれは切られた痛みで無く、右手、右腕の激痛によるものだった。

右手にはルナが握られていない。

交差した時になった音はルナを剣ではじかれたものである。

視線を左右にふると左の方からルナが走ってきているのがわかる。

そこまで激痛になるか? とお思いだろう。

理由は簡単。速さによる影響だった。


大まかにすると、刀というものは速さを(しゅ)とし、切り裂くための武器。

剣というものは重さを(しゅ)とし、壊すための武器。

刀にさらに、速さを合わせればさらに(はや)くなり、痛覚を感じさせない武器となるが、そこに達するには切れ味が必要になってくる。

じゃなければ焼き切ることとなる。

それでも十分だろう。

だが刃こぼれしやすい。

それだけでなく、握力が持たなくて落とす事があるし、握力が持っても、持っている手にかなりの激痛が襲うこととなる。


そこで剣に合わせるとどうなるだろうか?

重さと速さが合わさり、すべてを粉砕する武器となる。

もちろんそこには剣の強度が欲しいわけである。

剣はどのみち、壊すという目的は変わらないが、速さが加わると段違いになる。

剣を持つ者は基本、握力がそれなりに必要だ。

どのみち、二つとも握力は必要だが、その基準が違うのだ。

この二つがぶつかり合うと、刀が剣を切り裂くための切れ味があれば刀が勝つが、それ以外ならば刀が飛ぶ。

剣がしっかり作られていれば。

刀は剣よりかなり軽く作られているのだ。

よって、剣の速さと重さが合わさり刀を飛ばすだけの威力が僕の腕にまで這いあがってきたのだ。


「主!! 大丈夫か!?」


焦るルナを抑えながらぎこちない笑みを返す。


「う、うん……なんとか……ね」

「そ、そうか……」


ルナは安心したようでホッと胸をなでおろす。

痛みもそろそろ引いてきたし、真陽さんの方を向くと、彼女は――


「まさか抜刀術がここまでとはねぇ……油断したねぇ」


場所こそ移動していないものの、左腕からは、血が流れ出てきている。


「だ、大丈夫ですか!? 真陽さん!」

「んん? あぁ。大丈夫だよぉ。これくらい。〈エナジードレイン〉」


彼女が魔法を使うと、周りの空気が彼女に吸い込まれるようにして消えて行き、彼女の左腕の血がすっかり元通りになっていた。


「すごい……」


ただ、感心するだけでしかなかった。

世の中、いろんな魔法があるんだね……。

誤字、脱字、修正点があれば指摘を。

感想や質問も待ってます。


アドバイスありがとうございます!

少し……いや、かなりはじめ更新した時より文章が長くなりました。

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