マナの失態
「マナぁ。覚えてないのかいぃ? まぁ無理もないねぇ。小学生の時に何日かあったぐらいだしねぇ。いや、毎日のように遊んでいたかなぁ?」
「……しょ、う……が……くせ……い?」
「ほんとに覚えてないんだねぇ。隣同士の家で遊んでたじゃないかぁ」
「えっと……マナちゃん。僕も今さっき知りました。その……マナちゃんが言う、幼馴染が僕のこと」
「…………」
ボフッ
マナの顔が一瞬にして髪と同じぐらい赤くなった。
「あの話はなかったことにしてぇぇぇぇぇ!!」
マナ……暴走しました。
雑賀さんと妃鈴さんは話についていけず。
キリさんは――。
カチッ
『私の大切な人に似ているようなき――』
片手にボイスレコーダーらしき物を持っていてボタンを押していた。
「ちょ、何やってんのよ!? 今すぐ消せぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
マナがキリにとびかかる。
キリはそれを難なく避けてマナを抑え込んだ。
ものの数瞬にして、マナ敗北。早いね……。
さすがにかわいそうと思ったのか、ただに気まぐれか、ボイスレコーダーを懐にしまった。
だがそれと同時にマナに対する弱点を堂々と持ち歩いていますということになる。
マナちゃんがかわいそうだと思ったけど僕はなにもできない。
マナちゃんが負けた敗因ですか?
どちらも魔法を使っていなかったのですよ?
体格の差が目立ちました。
母さんと真陽さんはそんなことを放置で、楽しく笑い合っている。
……ホント、母さんと真陽さんってどんな関係?
「あの……真陽さん」
「ん? なんだいぃ?」
「ウチの母さんと、どういう関係ですか?」
真陽さんは思い出したように手をポムッとたたく
「ああ。まだあんたにはいってなかったねぇ。カナちゃんとは昔からの親友でねぇ。戦友でもあったんだよぉ。年は私のほうが上のはずなのに主導権はいつもカナちゃんだよぉ……」
「逆に聞きたいです。母さんから主導権を握れる人が今までいましたか?」
「だよねぇ……。リクはよく母さんのことわかってるじゃないかぁ」
「ちょっと~♪ 私が目の前にいるじゃない♪ これでも私から主導権を握られた人がいたのよ~♪」
え? いるの?
「リクちゃんがひどい~。む~~~~」
頬を膨らませる母さん。こういう仕草をするからよく近所さんに3人姉妹とか言われてたんだよね……。
しかもなぜか僕が長女という認識でした。
理由は一番大人びていたからだそうです。
そのたびに僕は男の子ですし、この人は母さんですって言ったか計り知れない。
それでも近所の人は「それでもねぇ」と言っていたのを思い出す。
それにしても母さんと真陽さんが親友だったなんて思いもよらなかった。
これで僕を知っていることにも合点がいった。
彼女は昔から僕のことを知っていたのだから……。
僕の無茶苦茶な理由で魔法とかを教えてくれると承諾してくれたのはこのためだったのかな?
正確にはまだ承諾していないが……。
承諾するかどうかで剣を出してきたときにマナちゃん入ってきたし。
「さてカナちゃん」
「ん♪ なぁに♪」
「リクをちょっくら借りてくよぉ」
「あら♪ 育ててくれるの?」
「頼まれたからんねぇ。昔のカナちゃんみたいに」
僕……そんなに似てましたか?
そして母さんも誰かに教わったのか……。
母さん、自由だし……独学でそこまで強くなったと思いましたよ……。
「あたりまえじゃない♪」
母さんは意味もなく奥に歩いていて勢いよく振り向いた後、自信満々に声を放った。
「私の娘だもの♪」
「僕は息子です!!」
どんな時でも、母さんは母さんだった。
余談
妃鈴さんが娘じゃないのですか? と聞いてきたので僕は説明をしてあげた後、大変ですね……。と哀れみの目で見てきた。
助けては……くれないんですね……。
誤字、脱字、修正点があれば指摘を。
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