開かない扉
「だかさすが英名持ち」
納得する雑賀さんに妃鈴さんも同意する。
「ええ。呪文詠唱も見られませんでしたし、そもそも魔力解放をいつしたかもわかりませんでした」
「…………」
キリさんは僕の事……つまりルナを知っているので二人よりはこう思わなかったのか沈黙している。
驚きで声が出ないってのもありそうだけどね。
「で? 母さん。爆破させた意味は……?」
なに? と続けたかったけど爆発した時の煙がまだ立っていたがそれがおさまってくるとそこにはこの部屋には無いはずの石畳があり、その石畳には何かが彫られていた。
円を描くようにから始まって、線がいろいろな方向に彫られている。
しかし、それはなにか法則があるように並べてあるように見れる。
あとは文字のようなものが線の書かれていないところに埋め尽くされていた。
「なんです? これ」
キリさんに聞いてみる。
「知らねぇ。なんだ?」
「これはね~♪」
母さんがもったいぶっていると
「魔法で別の場所を映しているのか……?」
雑賀さんが答えた。そして母さんに聞いてみた。
「むむむむ~~~♪ ぴんぽ~ん♪ 正解~♪」
などと楽しく言ってきた。うん。ちょっと場違いだよね。
ごめんなさい。
これが僕の母さんなんです……。
「失礼ね~♪」
だから思考を読まないでよ……。
「で。どこを映しだしているんだ?」
雑賀さんは母さんの場違いな言葉を気にせず、言葉をつづけてきた。
「ジーダスの『開かない扉』♪」
「『開かない扉』? しかしあそこはかなりの防衛魔法がかけられていて中は絶対に見れないはずだが……。この魔法は何魔法だ? 感知された様子もない」
「天童さん。人が入ってきました。あれは……ボス?」
僕は当たり前のようにジーダスを統治する人を知らなかったのでその男を記憶する。
そしてキリさんはその男を見て言葉を漏らした。
「こいつ……ちょび髭に髪の一部がハゲでまぶしいな……おもしれぇ奴」
「ちょ、何言っているんですか、キリさん!!」
「俺も初めて会ったとき、そう思ったところだ」
「雑賀さんも!?」
「はずかしながら私も……」
「妃鈴さんまで!? 失礼じゃない!?」
「私も思ったわ♪」
「母さんが思わなかったら、母さんは病気です」
「リクちゃんの私に対する扱いがひどいわ。しくしく」
手で顔を覆う母。
あきらかに泣いてないのだから僕はこう返した。
「泣いたってダメです母さん。母さんの考えることは大体わかります」
「リクちゃんもとうとう私の考えがわかるように……さすが私の娘♪」
「だから僕は――むぐ」
突然口をふさがれる。何かに気付いたキリさんの手によって。
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