あの人のクラスでの効果
キーンコーンカーンコーン
場所を戻って桜花魔法学校。
さっきのチャイムは帰りのSHRが終わった合図。
つまり下校時間。
一斉に学生が帰る時間――のはずだった。
「天童さん! 一緒に帰りませんか?」
「僕……北に行きますよ?」
この言葉を使えば帰る方角が違えば、諦めるだろうと思っていました。
「かまいません!」
「俺、方向逆だけど一緒に帰りませんか!?」
「送らせてください!」
「はい!? あなたたち本気ですか!?」
予想を覆されました。
まさかわざわざ家から遠くなるようなところについてくる人がいるとは……。
「はいは~い。リクちゃんはウチと一緒に帰るんだよ~」
と僕の腕をとらえてさっそうとその場を去――れなかった。
「そうはさせないぞマナ!」
「リクちゃんとは俺が一緒に帰るんだ!」
「何を言うか! 俺だ!」
またかと思い今朝の騒ぎを止めてくれたレナさんの机がある方を見るが、もぬけのから。
誰もいなかった。
どうしよ……どうやってぬけようか……。
マナに視線を送るがマナは男子と格闘中。
気づくはずもなかった。
今回、助けてくれたのはとてつもなく意外な人物だった。
「おい。このクラスに天童リクって奴今いるか?」
「え?」
一人の男子がそちらを向く。
その男子は見るからにどんどん顔を真っ青にしていった。
「あ……ああ、あそこの、ひ、人だかりです……はい……」
「あ、そう」
その男など興味がないというような返答をすると人だかりに近づいて行った。
「おまえら、邪魔。どけ」
「は? なに言……ッ!?」
ササッと避ける。
次にいる奴の肩をたたいた。
「? なん……ッ!?」
またもササッと避ける。
さすがに異変に気がついたのかほとんどの人がその男を見る。
「「「「「「「「――ッ!?」」」」」」」」
ザザッと人だかりがその空域から遠ざかる。
もうおわかりだろう。
その男こと【一匹狼】がのりこんで来たのだ。
彼の事をよく知らない人は遠ざかるにきまってる。
「あの……どうかしたの?」
僕が彼に質問すると、他のところから声がとんできた。
「リクちゃん! そいつは仙道桐といって――」
その説明はもうしたので省かせていただきました。
「お、おまえ! 我らの女神に変なことしたら許さねえぞ!?」
机に隠れながら言う台詞じゃないだろう。
――って言うか我らの女神ってなに?
僕はそんなのになった覚えはないんだけど……。
「私の妹にふれないでよね!」
机には隠れていないけどさっきの人より遠いし、あなたの妹でもありません。
キリはハッと鼻で笑って口元を緩ませた。
「おまえ。いつもこうなのか?」
「むこうのほうが、まだよかったよ……」
「あんた。よくここに入ってこれるね~。ウチなら無理だね~」
「クハハッ! 俺は一匹狼だ。そんなこと関係ねぇ。それより渡すもんがある」
渡すもの?
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