え? 雰囲気作りですが?
目が覚めるような感じのする僕。
そこは海の世界のような気がした。
でも海じゃない。空中に浮いているような感じ。
そしてそこにはたくさんの武具があり、生き物がいた。
しかし、どれも違和感を感じた。
そこにあるのだがすべて僕のモノじゃない。
まるで他人のモノのように感じた。
なるほど……感じるんだ。
自分のモノはこれだと感じるようになっている気がした。
いつの間にか目の前にある、一つの刀と、一人の少女。
『そなたを呼んだのは妾か?』
「……はい? えっと……今……なんて?」
えっと……つまり呼んだのは少女のほうだってこと?
『お、おほん! ……妾を呼んだのはそなたか?』
どうやら間違いらしい。
顔を赤くしてそっぽを向く少女。
髪は金色で、瞳も同じ色のような気がした。(向こうを見ているのではっきりと確認できていない)
服は鈍色で、ワンピースだった。
正直、鈍色はあっていないと感じた。
とりあえず最初の質問を無視して、言い直した二回目の言葉に答える。
「えっと……そうなるのかな?」
『なんじゃ。ハッキリせん奴じゃのぉ。……? そなた、顔をよく見せてみろ』
少女は僕の顎を掴み、自分の顔に近づける。……って近すぎだって!
目と鼻の先ですよ!?
もう少し近づけるとふれますよ!?
唇が……。
『似ておる……』
ボソッと何かを呟いた少女に対し僕は頭の上にハテナマークを乗せる。
『そなたの名を聞こう』
いきなり聞いてきた言葉に冷静に考える。
正直に答えるか、雑賀さんから貰った偽名を答えるか……いや。
決まっているか。
これはおそらく契約のため、聞いてきたのではないか?
ならば答える名前は一つ。
「僕の名前はリク。赤砂リクって言います」
いまさらだが偽名も名前はリクだから意味無いか……
『うむ。妾は呪われし鎖
――神〝ヘカテ〟の断片、代々そなたらの一族を蝕んできた
――汝、妾と契約せんとする者〝リク〟……ここに契約を結ぶ』
「へ、ヘカテ? ……!?」
視界が光に包まれた。
とっさに目を瞑って手で防いだためそんなに僕自身には影響はありませんでした。
と思ったら左手に熱く痛みが走る。
「――――ッ!!」
しばらくして痛みが治まり目を開けるとそこはまださっきいた意識の世界。
左手を見てみるとそこにはなにもなかった。
目の前には、〝ヘカテ〟の断片と名乗った少女がいる。
「あ、あの……いまのは……?」
「? 光のことかえ? 契約をするときに雰囲気作りで光らせただけだが?」
「雰囲気作り!? いらないでしょ!? けっこう眩しかったんですけど!!」
「ふはははは!! 良いではないか! 少々楽しみたかっただけよ!」
この人(?)ふざけているのではないだろうか……。
そして契約って面白がらせるためにやるものだっけ?
そして僕はそんなことを聞きたかったわけじゃないけど……いいか。
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