知っているか?
視点変わって雑賀or真陽です。
「失礼いたしました」
バタン
校長室のドアが閉じられる。
今の言葉はリクが言った言葉であり、今の時間はマナとリクがまだ校長室を出た時間だった。
「先生。知っていたんですか?」
「んん? 何をだいぃ?」
にやりと笑う真陽。
「リクのことです。関わりがあったのですか? 過去に」
「さぁ? どうだろうねぇ」
「はぐらかさないで下さいよ。それにさっき魔力を放ったとき本気で傷つけるつもりでしたよね」
「どうかなぁ。それよりも雑賀ぁ。仕事のほうは大丈夫なのかいぃ?」
「え?」
雑賀は腕に巻きついている時計を確認する。
そこには短い針がⅧの数字のちょっと前を指し。長い針がⅩの数字を指している。
雑賀の仕事の始まりは普段は5時からだが、今日はリクの転入手続きとなつかしき自分の先生に会いに来る予定だったため、三時間遅らせてもらった……。
そこでふと気になった。
三時間?
「…………ヤベッ!? もうこんな時間!? もうちょっと美しい先生と話がしたかったのですが……」
「ふふ。言うじゃないか。今度来た時はめいっぱい可愛がってあげるよぉ?」
「おお! それは楽しみですね。では近いうちにまた会いましょう。来るときにはメールしますよ」
「その時には仕事が終わって次の日、何もない日にしてくれよぉ?」
「それは……。つまり飲みに行こうと?」
「察しが良くて助かるねぇ。そういうことさぁ」
真陽が立ち上がり、校長室の扉に近づく。
雑賀も自分の荷物が無いか確認し、扉に近づき開ける。
「では、失礼しま……」
「ちょっと待ちなぁ」
「?」
真陽が雑賀を止める。
「雑賀。【自由な白銀】を知っているか?」
「自由な白銀? 二つ名ですか?」
おそらく今喋っている先生は本気だ。本気の質問を俺にしている。
少し考える。どこかで聞いたことがあるような……。
しかし、出てこない。のどに詰まっている感じだ。
「すみません。わからないです」
「そうかい。ならこれだけ言っとくよ。【自由な白銀】には逆らっちゃいけないよ」
「なぜです? そしてそれは絶対ですか?」
逆らってはいけない。それはどういう意味なのだろうか?
篠桜真陽という雑賀が見てきた、たくさんの魔力保持者のなかで頂点に立つ存在の彼女が逆らってはいけないと言ってきた。
まぁ、雑賀が見てきた中では、だが。
異常なことだ。
「逆らったらおそらく、おもちゃにされるよ?」
「!?」
おもちゃにされる……。つまり俺を捕縛できるだけの実力があるということだ。
自分で言うのもなんだが俺はそれなりに強いと思う。捕縛するなど、とても容易ではない。
どれだけ恐ろしいんだ……そのフリーダムシルバー。
英名持ち名だけはあるか……。
ゴクリ
生唾を飲み干す
「ちなみに言うと今の状況は雑賀は【自由の白銀】と敵対しているよぉ」
「わかりました。肝に銘じておきます」
「それじゃあ、またねぇ」
「はい。今度こそ失礼いたしました」
バタン
一人、校長室に残された彼女はおもむろに懐から携帯電話を取り出した。
今日は投稿できそうもないので、午前三時という時間に投稿……ねむい……。
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