学校へ行こう!
「おはよ~」
「おはよ~」
「おう! 今日も元気か?」
「当たり前だろ? お前こそ……」
周りを見れば学生。
こっちにも学生。
学生だらけですね……。
つまり学生が通る、学校への通り道。登校中。
どこの学校だって?
そんなの決まってるじゃないか。
「どうしたリク? 立ち止まって……」
目の前に見える文字。それには―
桜花魔法学校
―と日本語で書いてあった。ここでふと気になることを聞いてみた。
「あの……どうしてここの文字って日本語なんですか? 話している言葉も日本語で……」
「ここ? ああ、ヒスティマの事か……。さぁ? 日本人が多いからじゃないか?
もしくはここを初めに見つけたのが日本人だからだと思うぞ」
「へぇ。そうなんですか?」
「ほら。行くぞ。俺も早く仕事に行きたいからな」
僕の質問をスルーする雑賀さんはさっさと歩き始めた。
なにげに歩くスピードが速い。
僕は自然と、速歩きになってしまう。とても大変です。ずっと速歩きなのは……。
そこでふと周りを見てみる。
門の前で話す僕らを見るたくさんの眼。
「見たことない人だな」
「でも可愛いよな!?」
「転校生?」
「あの子、髪、綺麗~」
「いいな~」
「体ほそ~い」
「胸はあたしのほうが勝ちね!」
ひそひそと話す声が何となく聞こえる。
僕たちはちょっと浮いていると見える。
あと最後に言った人。僕はいちお男の子なので比べないでください。
今は女の子だけど……。まさかむ、胸……でかくなったりするんだろうか……。
(それだけは絶対に阻止! 絶対に元に戻る方法を探してやる……)
握り拳をつくり、手に力を込める。
そうしなければ体全体がふるえそうだからだ。
僕に眼を向けていた男の人が
「おい。あの可愛子ちゃんのいる隣にいる人って……」
「ああ、雑賀さんだよな?」
「なんで雑賀さんが?」
「雑賀様……いつ見てもかっこいい……」
「あの人って紳士だもんね~。面白いし。顔もいい……」
「ああ……あの子が羨ましい~」
「あんなに近くにいて……私も近づきたい!」
雑賀さんの事を知ってる?
あとなんだか僕、女の子に敵視されてる?
なんで?
この人のどこがいいんだろう?
変態だし。たしかに黙っていれば顔はいいからもてるだろうけど……黙っていれば。
ここ重要ですね。黙っていてたらたぶん僕の中ではプラス方向ですね。
今はマイナスメーター振り切ってますが……。
まぁでも、ちょっと危ない感じがするので雑賀の手を引き、そうそうに学校に入っていく。
「あー! 雑賀様と手をつないでるー!?」
「……暗殺リストに追加ね……」
「わかりました。私のクラスに来たら……」
引かなかったほうがいいみたいだった。
怖い声をなるべくきかずに急ぎ足で校舎に入って行った。
雑賀さんは、
「リクちゃんが俺の手を握ってくれた!? ついにデレ期が!?」
などどほざいていたので、手を離してドロップキックをかましてあげました。
周りはとても驚いていたけど気にしない。
「ふぅ。いい汗かいた♪」
みんながみとれちゃうような笑顔で、手で汗を拭うようなしぐさをした。
そしてピクリとも動かなくなった雑賀の首の襟首を持って引きずって行きました。
「……。面白そうなやつだな」
最初から最後まで見ていた一つの眼は誰にでもなくつぶやいた。
第三章はじまりました~。
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