だれの要望?
「君の妹だよ」
どういうこと? ユウが…?
「君の妹は、俺に交渉してきた……明らかに不利な状況だったのに強気できたよ、君の妹は。
正直頭おかしいのではないかと思ったけどな。殺されても文句の言えない状況だったのにな……」
「ユウが……どんな交渉をしたの……?」
「彼女は……大人しく捕まる代わりにリクちゃんを逃がす事と魔法に関することをすべて教えること……」
「それだけで……? それだけで交渉したって言うのか!?」
「最後まで聞け。他にもまだある。たくさん言ってきやがった。たしか他には……一人になったら心細いだろうから一緒にいてやってくれって……しかもリクに何かあったら殺すってマジの顔で言ってきやがった……あれは本気の顔だったな……だから一緒にいるんだ。そしてこのヒスティマにいる間は俺が保護者だ。ほら、戸籍だ」
「今はそんなこと…」
「今はこの世界で生きろ。これは命令だ。わかったな」
いつもより強く言ってきた言葉に反論はできなった。
その言葉で僕はハッとし、少し冷静になった。
生きていればまだユウを取り戻せるチャンスがある。
ここで失う訳にはいかない……そう強く思い、渡された書類に目を通した。
書類にはいろいろ書いてあった。
まず名前は天童リク、性別は女。
魔力保持者だがまだ性質は分かっていない、と書いてある。
出身は西野町。出身小・中学校、赤砂学園。
年齢は同じなようだ。しかし写真が無い。
気になったため聞いてみた。
「写真がないと使えないんじゃないんですか?」
「ん? ああ。写真はこの後だ。もう落ち着いたのか? 落ち着いたらいろいろ話してから行こうと思う」
「いろいろって……。…………? ここの家族構成ってこれでいいんですか?」
紙には天童雑賀が義兄。
天童リクがその妹。ということになっている。実の親が事故で死に、生き残ったリクは近くにいた天童雑賀によって保護され、魔力保持者だったため、雑賀の義妹として生活をしていると書いてある。
……正直この人が兄とかいろいろと不安なんですが……
「俺のことはお兄ちゃんと呼んでくれて構わない」
「わかりました。絶対そう呼びません」
「さすがリクちゃん……ことごとく期待を裏切ってくれる……」
あ! 涙目だ。さすがにかわいそうかな……
「えっと……お、お兄ちゃん落ち込まないで……でいいかな……?」
恥ずかしい!! なんかとても恥ずかしいのですが!?
顔を赤くする。
「!? めちゃくちゃいい!!」
あ! 元気になった・・・。
なんかグッジョブって叫んでるし・・・。
金輪際もうしないけどね・・・。
「あの、なんで女にしたのかまだ聞いていないのですが……」
「……そろそろ写真撮影行くか?」
はぐらかそうと雑賀がするのでこう言ってみる。
「僕って一回目つぶしをしてみたかったんですよ♪」
そういって笑顔でピースを作る。
あせる雑賀。
「わかった……話すから、今すぐ……。だからその手を下すんだ」
「初めからそう言っていればいいんです。……雑賀さんの要望だったら腕を360度回転させます。物理的に」
「お、落ち着くんだ。腕は360度はさすがに回らないぞ……」
「何言っているんですか? する、しないではありません。させるんです」
「もっともなこと言っているようで、とても残酷な事だよ!?」
「雑賀さんの要望じゃなきゃいいんです」
「そ、そうだね……」
目をそらす雑賀。
無言で雑賀の腕を曲げはじめる。
「いたたた! ストップ! ストップ! マジでそれは痛いから! せめて真相を話した後にしてくれ!」
「わかりました。プラスで何回か蹴るのでそのつもりで」
手を話すリク。雑賀は腕をぶらぶらとさせている。
まぁ、180度ぐらいは回転させたもんね・・・。
そしてひと時置いた後、雑賀が言葉を発した。
「リクちゃんを逃がすためには女でなくてはいけなかったんだよ……」
「なぜですか? あの家には姉妹がいたって言えばよかったじゃないですか」
「それが……」
ユウが交渉しているときの話を雑賀が話し始めた…
戸籍の紙ってこんなことぐらいかなぁ?
わかんない~。
誤字、脱字、修正点があれば指摘を。
感想があれば投稿ください。




