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※生存競争に頑張って勝ちましょう

この小説には残酷な描写を、入れていくつもりです。あしからず。まだ入ってませんけど。誤字脱字があるかもしれませんので、よろしくおねがいします。

何があったわけでもない。

別に、大したことじゃない。

鼻水が垂れる冬に、ポケットティッシュを忘れて、必死に指で拭うあの状況より

大したことのないこと。



ただ、本日、世界終了のお知らせ。



「で、前者の意味を」


俺は、みたことないが、だらーんと壊れた無気力クレーン車のように無気力にな

って、地に座った。 ゴツゴツとした地面が、絶妙のリズムを尻に与える。

正直に言うなら、立ち上がりたかった。

だって尻痛すぎ、ここ荒れすぎ。

が、尻が痛いからと言って、もう一回立ち上がる勇気は流石に俺にはなかった。


「ああ、前者というと、今日起きたかについて…の意味か」


隻眼野郎は、顎に手をあて難しそうに考える。

言っちゃ悪いが、あまり頭が良さそうには見えませんので無理しないでください

ね。


「ああ、でもこれはあくまで予想なんだ。だって相手は暗黒物質だろ?」

「そうだな。俺らが告白してしまうような相手だぜ」


自分の黒歴史にもなるけど、掘り返しちゃう人こそ俺よ。

人は何でも掘りたくなる生き物だろ?

地面しかり、過去しかり、尻しかり、まあ色々。

アイラブホリな俺が掘らないはずがない。


「はじめに言っておくが、俺はもう一年はこの滅びた世界にいる」

「ほう……」


ここから先は何も疑わないことにした。

何故かって?なんとなく。

疑うのは、告白してしまった俺達の頭ぐらいで十分だ。

それに信用するには十分すぎる相手だろ?

なんせコイツは爆発にプロポーズしちゃう上級者だからな。

いくら、彼女がいないからって爆発にプロポーズはないだろう、なんて心の中で

クスクス笑っている、「お前もな」がこの世でもっとも似合う男こそ俺である。


「時間というものは流れているという考え方がもっとも簡単に理解する鍵だ。例

えば、俺達は水が流れている川の中に街を作ったとする。当然、街は動かないが

水は動くだろ?その水を時間に置き換えて考えれば簡単だ。それが普通の世界」


つまり、時間は流れていると言いたいわけか。

それは誰でも知っていることだ。

ドライブスルーは、スルーするためにあるわけじゃないくらいの常識だ。


「だけど暗黒物質が生んだ爆発が俺達の街に衝突したらどうなる?」

「…砕け散るんじゃ?」

「正解」


ニヤリと笑う隻眼野郎を見ていると「ああ、爆発にプロポーズするわコイツなら

」と同情心が芽生えた。

この人も焦ってたんだな、と暖かい目で見守ってやりたい気持ちにさせる、キモ

系男子だね。


「その砕け散って飛んだ欠片に俺らが乗っていたとすれば、時は流れているので

、前方に飛べば未来、後方に飛べば過去に行けるわけだよな?」

「まあ、そうはなるけど…実際無理なんじゃ」


確かにそう考えればそうなるが…。

話がムチャクチャすぎるぜ隻眼ボーイ、私のマインドコントロールでアナタの手

札は見え見えデースとか、ノリで言って良い空気でもなく、ケーワイの本気出す

か、とかもできず、。


「相手は暗黒物質だからな。それよりお前、一緒に来るか?」


隻眼ボーイ突然のデートのお誘い。私胸がドキドキしてきた。

嘘…隻眼ボーイのことなんて何とも思ってなかったのに、あの人が違うとこを見

る度に胸がチクリと痛むのはどうして?

私だけを見ていて欲しいから?……これって恋?

なんて隻眼野郎とのBLフラグが立つわけでもなく、

実際は……ー


「そうだな、行く宛てもないし…ついていくわ」


乾いた返事である。

熱い返事を期待するなら、今すぐ男友達か女友達に告白しよう。

初めに断っておくが、冷たい返事が来ても恨むのは俺じゃなく冷たいソイツだ。

絶対に対象を間違えないでくれ。



そうして俺の生きるための競争が始まったのだった。


本日、世界終了のお知らせ。


※生存競争に頑張って勝ちましょう。



隻眼が連れていってくれた場所は、綺麗な夜景が見えるロマンチックなレストラ

ン、では勿論なく、ロマンチックな穴蔵であった。

穴蔵は大きく深く、少し離れたこの位置じゃ、黒い円が描かれているようにしか

見えなかった。

灰色の死んだ大地に描かれている黒い円の中にこれから入って行くとなると、冒

険という感じがする。

少し楽しみ。

これはマジです。

しかし、いくら人間が穴を掘るのが好きだからと言ってあの深さはどうかと思う

、と掘った奴らの素晴らしさに感動して賞状をあげたいぐらいの気持ちになった

俺は、実は別にそこまで感動していなかったことに数十秒後に気づくことになる

が、それはどうでもよく、「これからどうしようか」なんて妊娠発覚ぶりに考え

たけど、「まーいいや」と速攻で投げ出した。

投げ出した「まーいいや」は130キロぐらい出してキャッチャーの構えたミットに

収まり、後ろにいた気難しそうな審判が「ストラーイク!!」と判断。

やっぱ俺って良い投手ってマウンドで浸っていると、外野を守っていた隻眼野郎

が「飛び降りるぞ」と言ってきた。

そこで俺は現実に強制送還されることになったわけで、明日の新聞の見出し文と

かで「俺、現実に強制送還される」とか大きく書かれていることになるだろう。


「飛び降りるのかよ、落ちたら怪我しない?」


と俺は穴を見て言う。

穴は大きく、半径6メートルぐらいで深さは、底が見えないぐらいだ。

石を落として深さを測ろうと石をもったら石が砂のように砕けてしまったので、

叶わない夢となった。


「怪我はしないな。実はあまり深くないんだ」


嘘つくなよ。

底が見えないぞ?

俺の進化並みに見えないぞ。

底が見えない強さが俺にはあるんだ。


「じゃあアンタから落ちろよ」

「そのつもり」


と隻眼野郎は、スタイリッシュに着こなした貧乏臭い汚い白マントを、どこかの

救世主みたいに靡かせ、「俺って飛べるんだぜ」とか今すぐ言っちゃいそうな自

信に満ちた顔で俺をチラリと見て、ジャンプした。


「マジかよ…」


そして一直線に落ちていく様は無様。

俺は、隻眼野郎の動きに合わせてカメラスタッフみたいにカメラという名の頭を

動かし追っていく。

すぐに闇に吸い込まれた隻眼野郎は一体どこへ、はいCMいれて。


数秒だ。

おそらく二秒。

下から聞き慣れた声が聞こえてきた。


「おりてきていいぜ」


まあ本当に見た目より深くはないらしい。

だから言ったろ?穴を見かけで判断しちゃいけないって。

俺は何ら抵抗なく、普通に穴に落ちてた。


どうせ長生きしないと思ってた。

もし、隻眼野郎が幽霊で、俺を死の世界に連れて行くのが目的だっとしても、俺

には何ら関係なく、甘んじてそれを受け入れる。

とか、カッコよく妄想してみたが、現実は結構現実で、俺は無事に着陸を果たし

た。

パイロットに感謝。

短いフライトでしたけどご苦労様。乗客の皆さん、忘れ物をしないようご注意く

ださい。

俺は、衝撃を和らげるために人間が行う足曲げを行ったおかげでなった失敗した

便所座りから立ち上がると、周りを見た。

暗くて何も見えなかったけど。


「ここが俺達の基地だ」

「それは少年心くすぐられるね」

「お前の名前は?」


そういや自己紹介がまだだったことに気づいた。

俺はかっこよく外国風の名前を教えようと思ったけど先に「偽名は無しだ」と注

意されたので、止めた。

真面目に答えるのはつまらんなー、とか思っているけど仕方ないよな。


白色しらいろ こく」と俺は格好良く名乗らせてもらう。

一回格好良く名乗ってみたかったんだ。

しかし、格好良いかどうかは気持ちの問題であり、質問してきた隻眼野郎が「白

色君かっこいいー」なんて思っているかどうかは、暗黒物質だ。


「白か黒かどっちだよ。白黒ハッキリしろよ」


と飽きるぐらい聞かされたツッコミを世界が滅んだ今、聞くことになるとは、粒

子ほども思ってはいなかった。

まあ、いいや。


「で、アンタは?」


とりあえず、アンタアンタじゃ感じが悪いので、俺も名前がしりたい。やはり、

名称というものは大事で、知る価値のあるものである。うんうん。


「俺の名前は、些火いささか 用心ようじ用心さんと気軽かつ尻軽に呼んで

くれ」


尻軽に呼ぶとは一体…。


「わー用心さん素敵。頭が暗黒物質なのね!!」

「ありがとう、曖昧」


初対面、会って数秒で俺達はここまで仲良くなりました。

やっぱり、こういう状況だと「力を合わせなきゃ」なんて脳が反応して、こうや

って仲良くなっちゃうのかな?

ま、それについては暗黒物質だ。


「よし。みんなー出てきてくれ!!」


と用心さんが叫ぶ。

用心さんの普通な声が、壁にぶつかり跳ね返りで、反響した音のカーニバル。

今宵は踊り狂おうじゃないか!!なんてテンションがあがるわけでも、「他にも居

るのか…仲良くできるかな?ドキドキ」なんて、転校生と在校生の接触で生じる化

学反応が起きるわけでもなく、俺は朝飯を待つぐらいの気持ちで朝飯(他の人)

を待った。


「おー用心さん。おかえりなさい」「用心お兄ちゃんおかえりー」「用心、外は

どうだった?」「用心ー用心ームギュー」


ワーワーギャーギャー。

ただ、この知り合い同士の騒ぎ合いは寂しいよな。


「ああ、みんなー聞いてくれ。俺達に新しい仲間ができた」


ざっと50人ぐらいだろう。暗くてよくわからないが、やはり人の気配というもの

は感じるもので、というかこの暗さにも、もう慣れたから見れないわけではない

んだけどさ。

50人、色んな人がいた。老若男女。

70ぐらいのしわくちゃな、じーさんばーさんも居れば、小学低学年の子供も見え

る。

ま、俺も十分子供だけど。

その老若男女は、俺を嫌そうな目で見た。


「用心さん…わかってると思いますけど、これ以上仲間を増やすのはまずいです

よ。こっちもいっぱいいっぱい。その人には悪いですけど、他のチームに入って

もらいましょう」


と一人の高校生らしき男が皆の不安を代表したかのように前に出て用心さんに言

った。

用心さんは、はぁ、と離婚宣言された夫のような重いため息をついた。

離婚宣言は言い過ぎか。


「他のチームが入れてくれる保証は無い。ここでコイツを追い出してさ、外でコ

イツの死体とかに会ったら後味悪いと思うけど」


うんうん。俺行く宛て無いしさ、野垂れ死んでたりするかもしれないぜ。


「でも、食糧が…」

「わかってる」


用心さんは、ツカツカと早足で奥に歩いて行く。

それを避けるように、もしくは道になるよう約50人の人間は、二本の線を作った

さっきまでの騒ぎ合いは嘘のように皆さん無言。

映画館では、他のお客様の迷惑になりますので、私語は慎みましょう。

ま、映画館じゃないけど。


しばらく進んだ用心さんは、ガンッという音を立てて振り返る。

その瞬間、穴蔵に光が生まれた!!

眩しい!!希望の光だ!!


「……奪い合いだ」


どうやら、用心さんは電気をつけただけらしい。さっきは暗くて見えなかったが

、いたるところに強い光を放つ金属がはめられていた。

なんの金属だろう?

と疑問に思うが質問しない。どうせ聞いてもわからない。

俺、化学苦手だし。


「戦争の始まりだ」


ウォォォォオオオオ!!

と人々が絶対ノリだろうけど、うなる。

よし、俺も。


やめといたんだけど。

で、何するの?

一人、確実に置いてかれている俺は、「面倒なこと」が起きないことをゴットに

祈った。

頼んだゴッド、俺の意志を継いでくれ。

まずは、最後まで読んでくれた人、ありがとうございます。

週一回とかいいながら、二話書いているのには理由がありまして、実は今週の月曜あたりから書き始めていたのですが(ちょくちょくと)なんか、水曜あたりで一話書き終えて、これ二話もいけんじゃね?とか調子こきました。


あと、全然関係ないのですが、ツイッターもやっていまして、leekrhymeでやっていますので、よかったらフォローでもなんでもしてください。別にしなくても結構です。

では、来週会いましょう。

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