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本日、世界終了のお知らせ

挨拶してぽぽぽぽん。この小説はSF小説で、残酷な描写を入れていくつもりです。あしからず。さて、週に一話ペースで投稿できていけたら理想かな?とか思ってます。誤字脱字があるかもしれませんが、、頑張ります。では、よろしくお願いします。

昔から、俺は長生きしないと思っていた。

理由はよくわからない。

ただ、癌になって死んだり、核兵器を落とされ死んだりと、よく自分が死ぬ想像をした。

だからか、「長生きはしないな」と思っていた。


夢を抱くのは容易いことだ。夢は抱いた。

一般的な夢だ。


大学に受かって、会社に就職して、会社か何かで知り合った女性と一般的な家庭を築いて、その人とシワシワになるまで生きて、別々に死ぬ。


そんなストーリーを考えた。

だけど、「そういうエンディングは迎えないな」とどこかで諦めていた。


俺は20歳になる前に死ぬ。


そう昔から思っていた。

だけど、何かを止めることはなかった。

それは、勉強とか学校とかだ。俺にも希望はあったのだろう。ただ、「希望もあった」わけだけど。


別に死にたいわけじゃない。

ただ、俺は長生きしないな、と思っているだけだ。

死に対する恐怖心がないわけではない。

ただ、どうしようもないな、と思ってるだけだ。



「わーお…………」



そんなことを思っていても死を甘んじて受け入れることはできない。

ただ、諦めたけど。



俺は普通に今日も生きていた。同じことを繰り返して17年。

食って学んで寝て食って学んで寝て……。

それは無限に続いていく数列のようなもの。

物に例えるなら、無限に伸びる鎖。

俺は、そんな世界がどうしても好きになれなかった。

だけど嫌いにもなれなかった。 つまり、どうでもよかった。 それでも、これで最後となると何故か悲しい…というか、寂しい。



本日、世界終了のお知らせ。



「ありえないよな」

笑いもでず、平静顔で空を見た。

空は鉛色に染まっていた。

別に何かがあるわけではない。 どっかのSF小説みたいに円盤が一杯浮いていて、人類に総攻撃を仕掛けてきた!!ってわけでも勿論ない。

ただ、本日、世界が終了するだけだ。


ゴゴゴゴゴゴ!!!!


と、重い音が遠くから聞こえてきたのは最初だけ。

今は、かなり近くから聞こえる。

音の名前は爆発音。

誕生日は今日の3014年の4月1日。

血液型は不明。

元気の良い男の子だ。多分。


親の名前は人間。

ちょっと宇宙で運命の出会いをしたナイスバディな元素と良いムードになって、実験室という名のラブホテルでいちゃこら。

数ヶ月に元素ちゃんはめでたく妊娠して、その瞬間「避難してくださーい」なんて政府が言ったが、元素ちゃんは子供を降ろせない。遅いよ政府!

まあ、数ヶ月お祝いの馬鹿騒ぎで人類はワイワイと怖がったが、それを哀れんだゴッドが、助けてくれるわけでもなく、人類はめでたく精細不明、意味不明の爆発くんの生誕を迎えたのだった。



俺は、四人家族で父さん母さん兄さんがいたが、三人とも妊娠発覚をきっかけに暴走。

どこかに消えてしまった。

残された俺はというと、別に普通に朝起きて、顔を洗って歯を磨いて制服に着替えて学校に向かったが、勿論生徒、先生は一人もいなく、ぼっちで自習。

そんな生活を数ヶ月おくったら、とうとう誕生日まできてしまっていた。


「すげぇな……」


ここから先は、スローモーションでお楽しみください。

なんて、どっかのバラエティー番組なら米印を連れて出てきそうなほど、爆発が爆炎が爆風が全てスローに感じられた。

これは、身体が危機に陥ったので、それから逃れようとあらゆる感覚を研ぎ澄まし、情報を脳に送ることで、脳の処理速度が落ち……なーんて、どうでもいいことだ。

ただ、スローモーションに感じられました。これで十分である。

そんなことより、俺って死ぬのかな?

もう辺りはオレンジ一色。

雑草のように生えていた地球のキューティクルをボコボコにするビルは、跡形もなく消し飛んで、地球のフケである俺達人間は、見る限り俺以外一人も存在していなかった。

まあ、この爆発に巻き込まれれば生きてるわけもなく、探すだけ無駄だったのはわかっていたが。

「ああ、やれやれ……」

そんな、地球のキューティクルをボコッた不良のビルさんとか、地球の汚い部分の一つである、行動するフケの人間さんとかを容赦なく、優しく包み込んだ爆発くんは、もう俺の目の前まで来ていた!

何とも長く感じられた。

多分、数分程度?

ごめん、正直どうでもよかった。

例え、本日、世界終了のお知らせがあったとしても。



「アナタがちゅきだからぁぁぁああああ!!」



人生最後の嘘をつく。


そして、俺は両手を広げて爆発くんが胸に飛び込んでくるのを待った。

「実は俺、ずっとお前のことが好きだったんだ…。ほら、お前さ…化学の実験で必要だったハンカチを忘れた俺に、自分の愛用ハンカチをくれたろ?そんときにさ…ちょっと胸がキュンってきちゃってさ…ハハ、漫画だろ?でも本当。でさ、ずっと告白しようとしてたんだけど勇気がなくてさ…………でも、俺やっと決心ついたよ!俺はお前が好きだ!!大好きだ!世界で一番愛してる!だから今日はお前といけるとこまでいく気だ!!俺は本気だぞ!……え?…………ああ、お前男だったな。…でも大丈夫。俺、実はそっち系もいけるんだ!やっぱさ、愛の形は人それぞれだよな。別に同性愛とかまったく不思議じゃないしな!!だから、俺の胸に飛び込んでこいよ!!俺がお前を受け止めて、押し倒して脱がして行けるとこまで行って、掘りまくってやるよ!!」


そうして飛び込んできた爆発くんの答えは果たして「YES」なのか「NO」なのかはわからない。

ただ、「YES」だとかなり困ることはわかった。


こうして、無事世界は終了を迎えたのだった。



終わり。






なんて、真面目な物語だったら閉めて終わりなのだろうが、違ったわけで……。

とりあえず、俺はまだ意識があった。

いや、意識が消えるのすらスローモーションに感じられるだけか……そう気づいてからは、ゆっくりとフェードアウトしていった。



眠い。



「おーい」

と、遠くから聞こえて来た。

遠くと言うか、部屋の外から聞こえるようなモヤモヤした感じのやつだ。

俺は、丁重に無視をすると、眠ることに集中した。

わかるか?何事も集中したもの勝ちなんだぜ?

しかし、相手も強かった。

なんと、俺の部屋の扉をぶち壊して入ってきたのだ!

わかっていると思うが、部屋の件は比喩である。


「起きろ、馬鹿やろう!!」


バキッ

という効果音が漫画だったら背景に太字で大きくかかれていただろう。

俺は、知らない誰かに右頬を拳で殴られたのだ。

俺は、右頬をさすりながら、ゆっくりと目をあけた。


「おはよう、人類の生き残り」


開けてまず最初に入ってきたのは男の顔だ。

黒髪黒目は当たり前、何故ってここは日本だから。

淀んだ汚い白マントをスタイリッシュに着こなし、左目は包帯で見えず、隻眼の男。

コイツが俺を殴ったのだ。


「おはよう、人類の生き残り」


とりあえず俺も返しておいた。 殴ったことには謝って欲しいが、別にもういいと思ってる俺は、こうやって挨拶を返す余裕があるのさ。

ところで、生き残りということは、俺は生きて他は死んだのか。

天国なんて発想はなく、俺は震えるであろう足に力を入れて立ち上がったが、全然震えなかったことに驚いて足を見た。


足は無傷だった。


「おかしいな。あの爆発をくらって足が無傷って…。いやまあ、もう考えてみれば生きてることさえおかしいぜ」

「まあ、おかしいよな。ま、それはおいといて、まず周りを見渡すとかしねーのか?」


と隻眼の男は言った。

ま、見渡す予定でしたけどね?人にさ?言われると?やる気失せるっていうか?

とぶつぶつ呟いていたら「いいから見ろ」と睨まれたので、見渡すことにした。



見渡すかぎり地平線でした。

薄い灰色っぽい大地がはてしなーーー…………く続いているだけ。

終わりである。


「見事な大地で…」


と俺は大地を誉めた。

おそらく今大地は喜びで打ち振るえていることだろう。


「そうだな。見事に死んでいる」


天国とかで。

隻眼の男は、俺を黙ってジロジロしばらく見て回って、口を開いた。


「まず、お前の質問に答えようと思ったけど、お前って普通じゃねえじゃん?だから勝手に、疑問になりそーな点を説明していくわ」


初対面なのに、えらく失礼な隻眼野郎である。

だけど文句はいいません。

だって、それで構わないし。


「まず無傷な理由は不明だ。宇宙から来た暗黒物質から生まれた爆発のことなんか理解できたら、爆発なんか生まれてない。ただ、生きてる奴は皆無傷だ」

「なるほど。よくわからないことはわかった」


「次に、……うん。無いな」

「いや、結構あるぜ、俺は……」

「お前のは、後々……。で、俺の質問タイム」


ええ……。

あまりにカスな性格だったので俺は、「ええ……」顔を隠せなかった。

隻眼野郎は、見てみぬフリをしているのか本当に見てないのか、俺を無視して話を進めた。


「お前、今目覚めたんだよな?」

「当たり前だろ」

「そして、こっちはどうでもいいんだけどさー、お前もしかして爆発に告白とか…してない?もしくはプロポーズ」

「…………は?」


いや、え?

と聞き返したが、何度聞いても同じこと。

俺はとりあえず正直に答えることにした。


「…まあ、告白したかな」


すると隻眼野郎は、「やっぱりな」と言った顔で俺を見て、マントの内側にあるズボンのポッケに手を突っ込んだ。


「もしかして…あんたも?」


なんか嫌な予感。


「……ああ、俺はプロポーズした。他の生還者もそうだ」


どんな生還者だよ。

俺は、生還者の頭を疑った。死ぬ直前に告白とかプロポーズとかキモすぎ。

しかも爆発にするとか頭がいかれてるとしか思えなかった。

そこで気づいたことが一つ、俺もその俺が言うキモい奴だった!!


「ま、暗黒物質だからな…何がおこるかなんかわからない」


と自分をフォロー

フォロワー数は一人。

勿論、俺です。


「そう…だな」


フォロワー数が二人になった瞬間だった!

俺は、もう一度世界を見る。

変な雰囲気になっていたが、事態は深刻なものである。

俺は、荒れ果てたおっさんの頭を見るような目で荒れ果てた地球の大地を見る。

湧き上がる感情は、勿論おっさんの荒れ地を見るのと大して変わらない。



俺は長生きしないと思った。

それは昔から自分の死を想像していたからだ。

しかし、俺は生き残った。

まだ、そうと決まったわけではないが理由は何ともくだらないことである。

親は死んだだろうな、仲の良い友達は死んだだろうな。なーんてシリアス主人公のマネをしてみるがシリアスになんかなれない。

悲しくないと言ったら嘘になるけど、悲しいと言っても嘘になる。

つまり、どうでもいい。

だって、本日、地球終了のお知らせが来ただけなんだから。



最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。最近、ツイッターで空気なんでもうこうしようと思いまして、小説書きました。稚拙な文を読みおえてくれたアナタが大好きです。では、できれば次のも読んでくださると嬉しいです。

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