バイト
『ねぇ、どう?似合うかな』
わたしがあみに聞く。
『どれどれ。あら、ステキじゃない!』
バイトの衣装は、着物。温泉街に出張し、酔っぱらいの酒の相手をするらしい。もちろん学生のため、飲酒は無し。
わたしの選んだ着物は、ピンク。あみはブルーの着物を着付けしてもらっていた。着物なんて七五三でしか着ないと思っていた。
二人で互いの姿を眺めていると…別なほうから
『新人のお二人さーん、着付け終わったらおいで。髪の毛結ってあげるから』
『はぁ~い』
わたしたちは、出張ホステス。週払いで稼げるならと、夏休みだけ応募した。今日はさっそく初仕事。二人だから怖くない。むしろ楽しんでいた。
帰宅ももちろん一緒で、学生には少し遅い時間になってしまうが、夏休みということで学校にバレないように頑張ってみることにした。
そうやって1週間、2週間と働いていくと、それなりにおこづかいも増えていった。高校生にしては、少し贅沢な日々を過ごしている。そんな感じで、昼間はのんびりし、夜は食費集めの夏休みが始まった。
ある日、あみのいとこだという男子が訪ねて来た。わたしは特に好みでは無かったが、聞けば学校ではちょっと人気のあるイケメンくんらしい。今さらだが、実は同じ学校の1年生だということを知った。
『初めまして…』
わたしが挨拶をすると、
『こんにちはー。あみのいとこのひろです。そして、こいつは友達のこうやでーす』
彼の後ろから、ちょこんとかわいい男子が顔をだした。
これからの生活にちょっとした刺激をもたらす予感ーー。




