人生を変える友人
モテ期保留のまま、1年間がすぎようとしていた。2年生に進級するときにはクラス替えがある。クラス替えといっても、生活科の2クラスの女子がランダムで入れ替わるだけだ。それでも当たりハズレはあるから、ドキドキはする。
メンバーによっては、最悪な1年間になる。そしてやってきた新クラス発表。この新しいクラスの中に、人生をも変える友人がいたのだ。どちらからだったか、気が付いたら一緒にいて仲良くなっていた。わたしと背格好の似た、あみだ。
あみも電車通学で、隣の駅で降りていた。学校が早く終わった日には、あみの自宅のある駅で降りて一緒に遊んでいた。あみの自宅は、あみの部屋が別棟になっていて、気を使わずに出入りができた。だから、時間があれば常に遊びに行っていたのだ。
そして夏休みがやってきた。いつも通りに遊びに行くと、
『ご飯作るから食べて行ってね』
といいながら、何かを作ってくれていた。そのあたりからだったか、わたしは自然とあみの部屋に寝泊まりすることになった。二人でいることが楽しかったし、気を使わなかった。
ただし、生活をするには金銭的に厳しくなってきた。
『そうだ!二人でバイトしよっ』
『いいね!いいね!』
そうやって二人が選んだバイトはーー。