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あみ
18歳の春ーー。独り暮らしというささやかな夢が実現し、自由への第一歩を歩みだしたわたし。楽しい反面、多少の不安はもちろんあって、そんなときもやっぱり友達のあみが近くにいてくれた。実際にはいてくれたというより、時間をもてあましたあみが遊びに来ていただけ。
ふらりと来ては帰って行くあみと、学生時代の話をしては盛り上がりそのまま朝を迎える日々が続いた。当時のひろとこうちゃんの話を振り返っては笑い、あのキスも今では笑い話になっていた。夜の仕事はすでに辞めていて、アルバイトで生活を繋いでいたあみと、少しの奨学金で生活を始めようとしていたわたしたちは、また二人でアルバイトをすることに決めた。
たまに二人で行っていたカフェ「ルナーレ」で求人を見たことを思いだした。さっそく店に行って事情を説明したところ、二人共雇ってくれることになったのだ。また二人一緒にアルバイトが始まった。20代の店長の佐藤さん、中林さんの男子二人と仕事をすることになる。
年の近い男子との仕事は、なかなか楽しい時間になっていた。