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勉強
あれで解決したかのように思っていたわたしたちの関係は、一瞬にして変わっていた。クラスの女子たちの態度が、いつもと違うと気がつくのに時間はかからなかった。
『あみ、おはよ』
いつも通り声をかけると、すかさず他の女子があみを連れて行く。《え?どうゆうこと…》
『友達の彼氏、横取りするとか。ちょっとね』
誰かが言った。
『違う。取ってない…』
わたしの声は、誰にも届かなかった。その日からわたしは一人になった。他の関係の無い女子たちも、巻き込まれたくないようで…。わざわざわたしに声をかけてくる人はいなかった。
《きっかけはわたしだし…》なんか納得できてしまったわたしは、強く生きようと心に決めた。《去るもの追わず》もなかなかいいものだ。
《休み時間なにしよ。話し相手もいないしなぁ》
そう思ったわたしは、苦手な勉強を楽しむことにした。
そして迎えた中間テストでは、初めての学年トップを獲得したのだ。でも、心からは喜べなかった。
《一人ぼっちも悪くないな》
とにかく毎日一人で、開き直ったら気楽で楽しい日々となり…。
《このまま卒業式を迎えるのか…》