16話 本心がバレて
「遥香さん!一緒に頑張って魔王を倒しましょう!」
優菜が遥香の手を取り、大歓迎で迎え入れたが
「私、命を捧げるなんて言う女を信用しねぇから!」
遥香が睨み付けると優菜は毅然とした態度で
「私は、隼人様を命懸けでお守りします!」
バチバチに睨み合う!
「まぁまぁ、一緒に旅をするんだから仲良く、仲良く・・」
睨み合いの間で、俺は苦笑いを浮かべた・・
「けっ!勇者のクセに、ただの女好きかよ・・」
『ギクッ!』
俺の本心を見抜く奴がいる・・
俺は聞こえなかった振りをして、さりげなく、一瞬チラッとだけ振り向くと金髪でイケメンの剣士が嘲笑っていた・・
「聞いてない振りしやがって!いいか!てめぇが最強の勇者だとしても、女の扱いは俺の方が上だ!モテる男は俺だって事を覚えときな!」
「ちゃんと聞いてるよ!」
俺は怯む事なく、イケメン剣士の前に立つと
「君がモテるって事も覚えた!どうだい、一緒に来てモテる秘訣を俺に教えるってのは?」
「まぁ・・俺が教えれば、お前もモテモテになるかもな!」
「じゃあ、決まりだ!君の名前は?」
「俺の名は勇人だ!お前に俺様のモテる秘訣を伝授してやる!」