表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ソロキャンプ

作者: 乃土雨

乃土雨が過去に投稿した作品「かすみ」を読んだ方から、小説代筆の依頼がありました。メールやLINEを使って取材をさせていただいていましたが、依頼者から小説にして欲しい内容を話した音声ファイルを送るので、それを文字起こししてもらって小説にしてはどうかとのご提案をいただきました。

後日、音声ファイルが送られてきたのですが・・・

小説にするために肉付けするキャラクターや場面設定等考えていたのですが、今回は音声ファイルを文字起こししたものをそのまま掲載することにしました。

 以下、小説代筆の依頼主から送られてきた音声ファイルの文字起こしになります。 


 正直なことを言うと。

 物語として成り立っているのか、まして小説のような形式になるのかも分かりません。

 夏のホラー小説募集の広告を見て、実体験なら書けるかもしれないと筆を取り、この話を書き始めました。

 が、うまく書けずに絶望していたところ「小説家になろう」に掲載されていた「かすみ」を拝読し、乃土雨さんにならお願いできそうだと思い、依頼をさせてきただきました。


 これは、ちょうど1年前に体験したことです。

 先述のとおり、細かいところは記憶が抜け落ちていたり、話に一貫性がなかったり、ところどころ支離滅裂な部分もあります。

 私は当時、アウトドア、とりわけソロキャンプにハマっていました。少しずつ道具を買い揃え、初めはデイキャンプをやってみました。薪に火がついた時の感動を覚えています。

 少しずつ時間を伸ばしていき、夕方に夕食を食べて家に帰るところまでできるようになりましたので、来年の夏の休暇には1泊するぞと意気込んで迎えた夏が1年前になります。

 様々リサーチをしたり、道具のメンテナンスをしたり、イメージトレーニングを繰り返し、ようやく休暇初日を迎えました。

 デイキャンプは繰り返し行っていたこともあり自信もありましたので、1泊するところは本格的にアウトドア感が楽しめる山奥のキャンプ場にしようと決めていました。

 早朝から車(バンタイプの軽自動車)に準備していた荷物を積み込みます。朝なのに、湿度が高く気持ちの悪い夏の空気が首筋や両腕、ふくらはぎ辺りにまとわりつきます。

 日中は蒸すだろうな

 と思いながら出発の準備を進めました。

 予想は的中し、日中はかなり気温も高くなり外にいるだけで汗が吹き出すような天気となりました。ともあれ、様々準備していたおかげでキャンプ場に向かうまでの工程は予定通り進みました。途中、道の駅に寄って食材の調達、すこし早めの昼食を済ませておきます。

 車に乗り込む前に植え込みの手入れをしていた道の駅のスタッフさんにキャンプ場までの道を確認しました。僕が目指していたのは”篠宮キャンプ場”だったのですが、スタッフさんから”篠山”の間違いではないかと言われました。何度もネットで調べていたので間違いはないと思ったのですが、地元の方が言うことなので、そちらの情報を信じて”篠山”までの道を聞きました。概ね僕の目指していた方角だったので、場所は間違いないと確信しました。それからそのスタッフの方はこんなことを教えてくれました。

 ・篠宮のことは知らないが、篠山にキャンプ場はない

 ・篠山という発音ではなく、”四の山”の発音だ

 ・四の山で夜を明かすことは昔から不吉とされてきた

 ・四の山で過ごした夜のことは誰にも話してはいけない

 よくある、山の神様への畏敬の念を忘れないように、という迷信の類です。

 車に乗り込むと、車内は灼熱。ほんの少しエンジンを切ると車内はあっという間に高温になります。

 夜も外じゃ眠れないだろうな

 と思いました。

 実は今回は車中泊を予定していたのです。

 夏の暑さを考慮したこともありますが、やはり深夜の森の奥でテントとはいえポリエチレン製の頼りない布一枚の中で寝ることに若干の抵抗があったからです。

 まあ、この暑さで屋外なら物理的に一睡もできなかったでしょうから、私の判断は正しかったと思います。

 道の駅を出発して15分程山に向かって車を進めると、離合が難しいほど道が細くなりました。

 こんな山奥にキャンプ場があるのか、道は本当に合っているのかと若干の不安が芽生える頃、ようやくキャンプ場入り口を示す看板が目に入りました。小さく、汚れており字もかすれていて、看板を発見して安心するより不安の方が一層強くなりました。

 そしてその不安はまたしても的中しました。

 キャンプ場は閉鎖されていたのです。

 ボロボロの管理棟のような小屋はありましたが明らかに人はおらず、もう何年も手付かずのキャンプサイトは少しひらけてはいるものの、もはや山と区別のつかないものになっていました。

 キャンプ場の情報サイトでは営業中となっていました。

 

 ・・・ちょっと不気味・・・


 では無いんです。

 実は田舎のキャンプ場ってこう言うことが珍しくありません。

 管理されている方が高齢だったりすると、昨シーズンまでやっていたが今年はやめた、と言うことが多々あります。

 もちろん、閉鎖されていることを前提に来てないので、驚きましたし少し残念ではありました。ですが、特に不気味な要素は一つもありませんでした。

 とりあえずここまでの途中経過を友達に報告しておくかとスマホを取り出しましたが、もちろん圏外でした。

 ボロボロの管理棟らしき小屋の前で自撮り写真を撮り

 ここまできて閉鎖・・・がっかり

 閉鎖。ぴえん

 とほほ・・・

 と頭の中でどんな文字と一緒に写真をSNSにアップしようか考えていました。

 車に乗り込み、『閉鎖。とほほ・・・』にしようと決めた頃、例の看板のところまで戻ってきました。

 ここで、ある考えが頭をよぎりました。

 それは

 せっかくここまできて、このまま帰るのはもったいない。

 と言うものでした。

 使用するのを楽しみにしていた道具もいくつかありますし、キャンプ場と周辺の地形を見る限り、この道の先にも似たようなひらけたところがあるに違いないと確信していました。

 私は看板からもっと奥の道に進み始めました。

 およそ20分くらいでしょうか。車を走らせていると、さっきのキャンプ場入り口によく似た分岐を見つけました。舗装されていませんが車が通れるほどの道もなんとかあります。

 ここだ

 と直感が私に訴えています。

 特に躊躇することなくその分岐に入っていきました。

 4〜5分ほど進むと、視界が開けました。

 私の直感は正しかったのです。

 たどり着いたのは30メートル四方ほどのひらけたところで、奥には川が流れていてまさにキャンプしてくださいと言わんばかりの土地でした。

 絶好のキャンプポイントを見つけて、私は興奮していました。

 すぐに車をおりて、タープやテーブル、チェアなどのセッティングに取り掛かりました。時間は14時頃でした。一通り道具のセッティングを終えると、周辺を少し散歩してみました。が、特に何があるわけではありません。川は幅10メートルほどで対岸は高い崖になっていました。深さも結構あるようで、泳いだら気持ちがよさそうな川でした。周辺に民家はおろか、全く人の気配はありません。四方を川と木々に囲まれた貸切のキャンプサイトです。川のせせらぎが心地よかったです。

 そうこうしているうちに夕方です。とは言ってもまだまだ周辺は明るかったのですが、夕食の準備に取り掛かりました。そこで気が付いたのですが、ここは川が近いからなのか森が近いからなのか分かりませんが結構涼しかったのです。持ってきた薄手のパーカーを羽織ろうか悩みましたが、薪に火も付けますし羽織らずに過ごしました。

 すると辺りは急に暗くなり始めました。ここはひらけていてわからなかったのですが、山に挟まれた谷になっていたのでしょう。日没の時間より随分早く日は落ちてしまいました。

 一通り夕食を済ませると、本格的に何もすることがありません。

 薪の火と、持ってきていたランタン型のライトが辺りを照らしていますが、それ以外は漆黒の闇。ひたすら川のせせらぎが聞こえているだけ。気温も下がってきたように感じます。

 早めに車に乗り込んでおこう

 と思い、火を消して片付けもそこそこに車に乗り込みました。車内も特に冷房は必要ない程過ごしやすかったです。

 ランタン型のライトで車内を照らしながら、横になってただぼーっと過ごしていました。

 一応、窓は全てシェードで覆いました。車内の光が外に漏れていてはなんとなく安心できなかったのです。

 川のせせらぎが眠気を誘い、うとうととしてきましたのでライトを消して、そのまま眠りに就こうか、というとき


 外で物音がすることに気がつきました。

 草を踏んで進んでいるような足音です。

 え、まさか動物?

 と思いましたが、よく聞くと4足歩行とも2足歩行ともちがう不規則な足音です。

 足音らしき音は私の車に向かって近づいてきます。

 ゆっくりと、着実に。

 車から1メートルほど手前まで近づいたでしょうか。

 なんせ車内も真っ暗ですし聴覚にしか頼れません。

 ふっ、ふっ、と鼻息のようなものが聞こえます。

 やっぱり動物か

 と思っていると


 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?


 という声が聞こえました。

 ゾッとしました。

 若い男性のような、老婆のような

 声で性別は判断できませんでした。

 そんなことより、こんな状況で自分以外に人がいるというだけで恐怖でした。


 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?


 なおも声の主は私の車外のキャンプ道具と車の周辺をうろうろしています。


 ぎぎ

 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?

  

 ぎぎぎ


 心臓が破けそうなほどドキドキしていました。

 ここは私有地だったのか?

 だとしたら不法侵入になるのか?

 罰せられるのは私のほうだ。


 (以下音声にノイズが入りだす)


 ぎぎぎぎぎぎ

 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ? 


 ぎぎぎぎあああ


 声の主が息を吸う時でしょうか、ぎぎぎっと変な音がなります。

 頭にこびりついて

 

こびりついて


     頭にこびりついて

 こびりついてエ


 ぎぎぎぎいいいい

 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?


 車の周辺をお

  ゆっくりりりと歩いています

 。


 

 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?

 ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ


 やめてくださいいいいいいいいいいいいい

 わたわ

 わたしが    が 

悪かったです

 す ぐに移動し  ますので



 ぎぎぎぎぎぎ

 やめ


 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?


 もう冷や汗が止まら

     

  なくなって、息も上手くできません。

 車

   か 

 ら出て謝  

 


ればいいの  でしょうが、恐ろし

 きくくくくて少しも体を動かせません。

 いえ、む し ろ  声の    主は私の存在

   

 に気

     づいていないの

     ではないでしょうか。

 存在に気づ

    かれてはいけな

   いと、な   ん と なく感 じ ました。

    


 ぎぎぎぎ

 な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?



 ぎぎぎぎぎぎぎぎいいいいいいいい

 


  ぎぎぎぎぎぎ


 ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

 ぎぎぎぎぎぎいいいいいいいいいいいいい

 ぎぎぎ


ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ


 ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎい頭にこびりついて

 こびりついて

いえ、む し ろ  声の    主は私の存在

   

 に気

     づいていない


心臓が破けそうなほ

 ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎいいぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいぎ

どドキドキしていました。

ぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいい

 ここは私有地だっぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいい

ぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいい

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいい

ぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎいぎぎいいいぎぎぎっぎいいぎぎいぎぎぎぎいいぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

 (10分程音声解読不可能)


 (なおもノイズ鳴り止まず)


 これ以上あの息の音を聞いていたら発狂してしまうと思った矢先、音が止みました。

 ぎ

 私は咄嗟に今だと思い、運転席に移動しました。

 

 シェードを外してエンジンをかけて車を発進させました。

       ぎぎ

 車外のキャンプぎぎ道具はそのまま置いていきました。

 とても回収する度胸はなぎぎぎかったからです。

 

 もう時間は深夜になっていましたが、私はきた道をずっとハイビームで帰りました。

 ぎぎぎぎぎ

 道の駅に着いた時には、もうとてつもなく安心したのを覚えています。

 

 篠山の発音ではなく四の山の発音・・・”死”の山の発音?


 山で過ごした ぎぎぎ 夜のことは誰にも話してはいけない・・・

  

 あれ?・・・

 話すとどうなるんだったっけ・・・・

 

 家に帰って確認したのですが、あの閉鎖されたキャンプ場。   ぎぎぎぎ

 

 あの後キャンプサイトで調ぎぎべても出てこないんです。

 

 ぎ管理棟の前で撮った写真もフォルダから消えていてめちゃくちゃ不気味なんです。

 

 夏なのに低すぎるぎぎぎ気温。


 あれ?・・・

 

 鳥や虫の鳴き声もなく、せせらぎしか聞こえないのもやっぱり異常だったんです。


 話すとどうなるんだったっけ・・・・

 

 おそらく、あの場所にはぎぎぎ二度と辿り着かないと思います。

 あれ?・・・

 行くつぎぎぎもりもぎぎぎぎぎぎぎぎぎないんですけどね。

 話すとどうなるんだったっけ・・・

ぎぎぎぎぎ


 (再度ノイズが激しくなる)


ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ

ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ


(ノイズ止む)














     

        な ん だ ぁ ・ ・ ・ ?



この音声が送られてきた後、依頼者は音信不通となりました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
”近畿地方のとある場所について”を読んだ時のような不気味さが執筆依頼というリアル感ある切り口でがよく伝わってくる。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ