すべての始まり
その世界は炎の渦とかした。
青く光る海は火の光を照らし、緑豊かな山は燃え盛る炎を広げていく。青と緑の星は赤色の星となった。
そんな時だった。一人の青年が手を掲げ何かを唱える。その瞬間赤色の星が青となる。まるで時間が戻ったかのようなそんな感じだ。世界は一人の青年によって守られた。
だが、被害は大きかった人類は人口の3分の2が犠牲となり建物は全て消えた。
そしてその世界は一人の青年によって二つにわけられた。一つはアダムの世界。アダムの世界は人界と呼ばれ人類が暮らした。
もう一つはイヴの世界。世界を炎の渦へと誘った神獣が住む世界。神界と呼ばれる世界だ。
アダムとイヴは青年が造った存在であり人類と神獣には危害を加えることはできなかった。青年は不老不死の力を持っており平和は12年間続きこのまま続くかに思えた。だが13年目平和を保っていた青年が疾走し、どこかへ消えた。あるものは神獣のせいと唱え、あるものはこの世界にあきたからだと唱えた。真相は分からない。だが、青年によって保たれていた世界は壊れ始める。
二つの世界に亀裂が走りはじめた。神界の神獣が侵略を開始したのだ。人界を守っていた青年はいない。
人界は英雄を欲した。人界の神アダムは自分の力のほぼ全てを注ぎ込んだエネルギーの塊を空中へうった。誰に届くかはわからないだが、そのエネルギーを従え人界を守ってくれると信じて。
アダムは力のほぼ全てを失った為封印の遺跡と呼ばれる所で目覚めを待った。
人界の中にある小さな村にその塊は落ちた。
そこには二人の少年がいた。
剣をもちお互いで決闘をしていたところに降ってきた。
黒髪の少年と茶髪の少年のところに落ちてきた。
「っぃっててなんだよ……」
黒髪の少年が起き上がる。と。
「おい……っなんだよ……!!それ」
黒髪の少年には視ることが出来る程のオーラいわゆる魔力が宿っていた。
「は……?」
黒髪の少年には昔から天才的な能力を持っていた。だが、どんなすごい人でも17歳からしか魔力を宿すことはできない。そんな中黒髪の少年は村一の強さを誇る者の数十倍の魔力を宿した。
一方茶髪の少年はずば抜けてすごいものなどなく普通の少年いや、むしろ悪いと言った方がいいかもしれない。
「おい…!!クソなんだこれっゆうこと聞かねぇ!」
黒髪の少年の手から発せられた黒色の玉は光をおびて山へと向かっていく。
次の瞬間村から見える中でも一番大きな山が吹き飛んだ。まるで巨人に削られたかのようなあとが残る。
「っんだよこれっ!!」
だが、それからまもなくして魔力は収まった。少年が魔力を宿し魔法を発したのだ。2.3日は魔力は帯びないとされた。
「なんでいつもあいつばっかり……!!」
茶髪の少年黒崎蒼魔は自分が恵まれたこでない思い込んでいた。
そんな中訪れたその人夜。焚火をするかのようなパチパチと言う音に目を覚ます。だが、目覚めた場所は全く知らない場所だった。
家は火を帯び山は燃え盛り土は砂漠のように暑い。
そして奥に見える巨大な獣。見たことはないが察すことはできた。神獣だ。と
そんな中見えた。神獣に捕まっている黒髪の少年。幼馴染みでもありライバルでもある海翔の姿が。
でも、自分にはどうすることもできない。ほかの村人はもはや逃げているだけだ。このままじゃダメだ。ダメだ。ダメだ!
そんな中聞こえた。脳裏に直接響く透き通った声。
「力が欲しいか?」
全力で答えた。あいつを倒すことのできる力が欲しいと。
瞬間手に謎の光が生まれる。隣には異次元への通路のような穴があいていた。そこに手を突っ込む。中には剣のつかのようなものが触れる。握り締めて全てをかけ引き抜く。すると異様な魔力と思われる力が宿った剣が目の前に降臨する。
「おめぇをぶっ倒す」
目の前にいる神獣に向き直り睨みつけた。
「絶対に許さねぇ!!」
自分の手の中に渦巻く炎の魔力を感じた。