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邪魔をしようとする何か

とりあえず、話せるようにはなった。あとはここからどう接していくかどうかだ。妙なことを言って相手に距離を置かれてしまったらなんの意味もない。さて、なにから始めようか。なんてことを考えながら下駄箱を開くと一枚の紙が入っていた。何が書いてあるのかと思い中身を開いてみると

『キモい、死ね』

と書いてあった。驚いたのは手紙にほのかと名前が書いてあった。だがしかし、一つ疑問に思うところがある。こいつの文字はこんなに達筆ではなかった気がする。俺の記憶の中では、ほのかはどちらかといえば丸文字だったはず。こんな書道家みたいな文字ではない。ということは別人の犯行。さて、どうするか。そういえばさっきから誰かに見られているきがしてならな………あ、いた。あいつか。あいつは確か、佐々木あずき。ほのかの友達だったはず。まあ、一言書き残しておきますか。

『あずきさん、見えてますよ』

これで大丈夫だろう。よし。そして、おれはその場を立ち去った。











10分前


最近ほのかがあの男と一緒にいる。なぜだろう、むしょうに腹がたつ。どうやって引き放そうか。やっぱりここは悪口の一つでも書いてあいつに嫌われさせよう。なんて書こうか。やっぱりここは現実を突きつけ、かつ簡潔に。『キモい、死ね』おお。素晴らしい。これで行こう。これで奴の動きを見させて頂こうか。






10分後

おっ。奴がきた。おお、手紙を見てる見てる。さぞかしショックを受けているだろう。現実を突きつけられて。あれ?奴の様子がおかしい。なにか書き始めた。そして満足気に歩いていった⁉︎どういうことだ⁉︎たいていの輩はここでがっかりした顔をしているはずなのに⁉︎おかしいぞ!なにを書いた⁉︎突如不安になり、慌てて下駄箱を開き、紙をとる。そこには『あずきさん、見えてますよ』12文字。やっちまった……………

膝から崩れ落ちるも、時すでに遅し。なんて言い訳すればいいのだろうか。ほのかは私の物だ‼︎邪魔するな‼︎害虫め!とでも叫んで塩でも撒いてみようか。……ダメだ……そこまで潔くなれないよぉぉぉ。

「おはよう、あずき。どうしたのこんなところで。」

「や、やあおはようほのか。あーそういえば〜忘れ物したんだった〜家に取りに帰らないと〜」

(なんでこのタイミングでくるの⁉︎どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう‼︎も〜やってらんない‼︎)

「あずき?その紙何?あ、もしかして、ラブレター?やるじゃん。」

「ちちちちがうよ〜そんなんじゃなくて、ゴミを見つけたからすてようかと。ああ、もう時間がないからー‼︎それじゃ、またあとで‼︎」

「あ、あずき⁉︎シューズのままだよー‼︎あー行っちゃった。それにしても今日のあずき変なの。」






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