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66 逃走

俺の攻撃を受けてずたぼろになった狼牙は体を起こして笑ってる。

「これはつらいな」

そう言いながら目線を俺から外して湯野が戦っている狗牙に目を向ける。

湯野が戦っていた狗牙は今までいた二割程度しか死んでいなかった。さすがにBランクの魔物じゃさすがに分が悪いか。

「てめえら逃げるぞ!!」

その狼牙の言葉で狗牙たちが一斉に狼牙に集まる。そして口から火炎弾を水に向けて放つ蒸気がでて視界が遮られる。

「待て!!」

俺が後を追い駆けようとすると湯野とエリナの頭上に向かって火炎弾を口から放つ。火炎弾は天井に当たり湯野たちに上に天井の欠片が落ちそうになる。

「くっそ!!」

俺は翼を展開して湯野たちを天井の破片から守るために盾になった。落下がなくなってから俺は湯野たちからどいた。

「大丈夫か?」

「ありがとう」

「うん」

湯野とエリナが返事をしながら自分についた砂を払う。

「くっそ逃がしたわ!!」

湯野はそう言って悔しそうに唸った。

「大丈夫よ、まだ逃がしちゃいない」

俺の言葉に不思議そうに首をかしげる。

「湯野先輩、何であたしだけしかここにいないか疑問に思いませんか?」

エリナは悪戯の種明かしをするような顔で笑っていた。





                           

                       狼牙視点

くっそ侮っていたあの黒いアマを。

あそこまで強いなんて、そこで俺あることに気づいた。

(この匂い、におい消し何かか?!)

このことに気づいたのは狼牙の俺だけだろう。俺は狗牙をおとりにすることにした。

「おい、俺はここであいつらを足止めする。貴様らこのまま逃げろ!!」

「しかし・・・」

「さっさと行け!!」

俺はそう言って狗牙を守るような体裁を整えた。これであいつらは用意していた逃げ道を使って逃げるだろう。

俺はあいつらが行ったのを見計らって動きだした。正直あのアマにやられた傷がうずく。

「いつか、殺してやる」

静かにそう言って見つけた梯子を上りマンホールの蓋を持ち上げようとした。しかし持ち上がらなかった。

「何でだ!?」

俺は何度も持ち上げようとしたが持ち上がらなかった。

「無駄だよ。魔方陣でロックしてあるから」

俺の後ろで声がした。振り向くとさっきのくそアマが得意げな顔で立っていた。

「キサマァーーーー」






                        湯野視点

結城から聞かされたのここ一帯のマンホールの蓋を魔方陣でロック。人目が付かないマンホールから出ると思われるのでそこに魔法少女を配置。人数が足りないので魔法少女学校の生徒も協力することになったらしい。

私たちは狼牙たちの後を追った。

「ストップ」

結城が私たちの前に手を置いて静かに言った。

「曲がるよここ」

そう言って結城の言葉に従い曲がると狼牙がいた。

あたしはファングを召喚して狼牙を見た。狼牙はマンホールの蓋を開けようとしたが出来ないようだ。

「無駄だよ。魔方陣でロックしてあるから」

結城がそう言って剣を握る。

その言葉に狼牙が振り向き

「キサマァーーーー」

叫んで戦闘態勢を取る。



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