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50 後輩のお願い

テストから一週間ついにテストが帰って来る。そして帰ってきたテスト。

帰ってきたテストを見て喜ぶもの、悲しむものがいる中俺は自分に及第点を与えたくなった。

なんと鮮やかな点数がなかった。これはいい、今回は乗り切った。俺はそう安心して雪菜を見ると顔を机につけて死んでいた。

「どうした?」

俺が聞くと

「赤点が・・・」

雪菜はそう言ってテストを俺に渡した。パット見雪菜は俺よりて点数がいいものが多いが、平均は俺の方が上だった。

「珍しいな、雪菜が赤点取るなんて。」

「だって前日だけだよ、勉強したの。」

そう言って雪菜はまた顔を机につけた。ちなみに今回は全体の平均は低い。授業中寝ている人が多いからだろう。

まあ、四回のテスト平均して赤点じゃなかったら留年はしないからいつもどうりの雪菜なら次のテストで挽回できるだろう。

今日の授業はテスト返しだけで終わりだ。




昼休み、いつものメンバーで会って昼食だ。

「テストどうでした?」

「聞かないで留美ちゃん。」

そう言って雪菜は顔をしかめる。

「湯野はどうだったの?」

俺が聞くと

「まあまあでした。」

そう言ってお茶を飲む。

「テストの話やめてくださらない。」

そう言って久留巳が睨む。

(ねえ、どうしたの?)

俺がエリナに聞くと

(えっ?)

エリナは話を上の空で聞いてなかったようだ。

(久留巳のテストだよ。悪かったの?)

(それは)

「そこのお二人こそこそ話をやめていただきたいわ」

そう言って久留巳が睨んで来る。

「じゃあ、他に話すことあるの?久留巳ちゃん、話題提供を求む~」

そう言って雪菜が何か期待する目をする。

「それでは・・・草薙 優斗くんについてですわ」

俺たちは互いに誰のことを言ってるのか分からなくて顔を見合わせた。

「結城さんの男のときの偽名ですわ」

久留巳がそう言ってニマニマする。

そして質問大会が始まった。

俺が何でここに入ることになったのか。何であの時勝手に別行動しようとしたのか。なんで後から出て助けたのか。その他もろもろ聞かれた。エリナはほとんど質問せず最後に一つ質問してきた。

「あの、結城先輩いま彼女っていますか?」

俺は質問に戸惑いながら

「いないけど・・・」

エリナは覚悟を決めたように

「結城先輩、あたしの彼氏になってくれませんか!!」

「また、それはどうして?」

俺が聞くと

「実は父があたしを勝手に決めていた婚約者と結婚させようとして、それで彼氏がいるからいやだって言ってしまったんです。そしたらお父様が会いたいと言って」

俺は大体事情を察し

「それで私に彼氏役を?」

「そうです。お願いできませんか?」

「私はかまわないが・・・」」

「ありがとうございます。」

そう言ってエリナは頭を下げた。

「それでお父さんが来るのって?」

エリナはニコニコしながら

「明日です。」

これはテストより大変かも・・・。

「で、エリナちゃんのお父さんって何者なの?そんな早く結婚なんて」

「私のお父様第四神祖と呼ばれるバンパイアです。」

その言葉に湯野がお茶を噴出す。

「どうした湯野。」

俺は湯野の背中をなでながら聞いた。

「第四神祖って、バンパイア最強と噂される。」

「神祖って何?」

俺が聞くと

「神祖って言うのはバンパイアに代々伝わっていく力みたいなもの。でその力を持つものを神祖って言うの。でだいだい力を受け継ぐのは子孫になる。これで分かったわ、この歳で婚約者がいるのが・・・」

つまり、力を受け継ぐから、しっかりとした人の受け継がせたいってことだろう。

どうしよう俺、下手したらその婚約者にけされかねない。エリナのお父様のお眼鏡にかなわないとエリナのお父様にも殺されそうだな・・・。

俺の命は風前の灯火・・・テストどころか命まで賭けるはめになりかねないな。

俺は頭を抱え悩むしかなかった。


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