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116 神の最後

俺はグロック18の弾倉を入れ替え、スペルと空中戦を続けている。スペルは遊んでいるようで俺が壁に体を擦ればぎりぎりかわせる攻撃をしてくる。

「ほらほらどうした!!」

スペルの攻撃を剣で弾くが、腕がしびれる。

「くっそ!!」

俺はビルの中に突っ込んで行って、体制を立て直すことにした。

「ハアハア」

俺は柱の陰に隠れて息を整え排莢口から通常の弾丸を出して、銃をスライドして、弾倉の銃弾が銃に装填される。神落としの弾丸を装填した。俺は息を殺して機会を待つ。



そして足音が近づいてくる。コツコツと俺は銃を二丁持ち、静かに待つ。俺は唇を舐め、緊張を和らげようとするが、なかなかうまく行かない。

まだだ、まだ。

そして突然、足音が消える。

ばれたか?!いや、まだ分からない。次音がした瞬間銃弾を放つ。

俺はそう決意して音を待った。

そして



ガタン!!

俺はすばやく体を出して銃弾を二発ずつ放った。そこにはスペルの姿がある。

勝った。

俺がそう思った瞬間スペルにヒビが入る。鏡だ。

俺の体が持ち上がり天井を破壊しながら屋上に叩き付けられた。

「グッハ」

「いや~人間の割にはいい線行ってたよ」

そう言って俺の上で笑うスペル。

「くっそ」

スペルはそんな俺を見て

「最後に言い残すことはあるかな脆弱な人間」

「くたばれ!!」

俺が銃を撃とうと腕を上げた瞬間拳銃が弾倉ごと壊された。

「危ないね、その銃の弾は神落としだね。全くやっかなものを」

そう言って俺の手を踏みつけてくる。

「それではさよう」

俺は言葉の途中で起き上がってスペルの体に抱き着き動けないようにして叫んだ。

「撃てーーーーーーー!!」

その瞬間、六発の弾丸がスペルに当たる。運悪く貫通して、俺にも二発ほど当たった。

「これは?」

そう言って撃たれた所に手を当てるスペル。

「神落としの弾丸だ」

「嘘だ、さっき銃は壊した」

「誰があれで全部だって言った」

俺の言葉にスペルが絶望に染まった顔になる。スペルの体はもう神々しく輝いていなかった。

俺は雪菜に渡したのは弾倉に入りきらなかった弾丸を六発と俺がスペルと戦っている間に周りのビルに上がって銃弾放つ準備をしてくれと。撃てるように全員に弾丸を渡したのだろう一人一発ずつ。

「これで神から落としたぞ」

「これくらいあと十分もしたら」

「そんな時間を与えるとでも」

「与えるさ」

そう言ってスペルは笑った。

「今の僕は人間と同じだ。だけど君もそうだろう」

そうだ、偶々二発の神落としの弾丸が俺に当たり、俺から神の力は消えた。すでにアムド化も解けている。

「そうだな俺から神の力は消えた」

「この戦い僕のか」

俺の魔力がいきなり上がってスペルは言葉を途中で止めさせた。

「なんだその魔力?!十万なんて数字じゃすまされない魔力が」

俺から離れる様に後ろに下がる。

「そうだな、古の能力でスキルと言ったかな」

神が俺の能力について教えてくれたのだ。俺のスキルは

「テンションブースト。これが俺の能力だ。」

テンションブーストこれは気分が高揚すればするほど能力が上がるのだ。逆もまた然りだ。俺がこの能力に気づいたのはみずきを取り戻す時だ。俺の魔力は元々オレンジ色なのだ。俺が魔具を使わずに使っている魔力は俺のなのだ。みずきの魔力を使ってはいないのだ。これはおかしい1000程度の魔力しかない俺が何で魔力を外に出して魔法の様に使えたのか。これが理由だ。俺は魔法を使う時気分が高揚することによって魔力が上がっていたのだ。そして俺がみずきを抜かれたときは気分が下がり、いつもより魔力値が低く出ていたのだ。そして今、この能力を知ったことにより意識して使えるようになったことで最高の力が出せるのだ。

「さてこれがラストステージだ」

俺は掌をスペルに向ける。

「いやだ、ぼくは神だぞ。そんなのいやだーーーーーーー!!」

神はそこから逃げ出そうとしたが俺が放った魔力玉に当たり、消し炭になった。

「これが神と呼ばれた者の最後か哀れだな」

そしてこれと同時に全世界のキューピットと天使が消えた。




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