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105 取り返したもの

俺たちはついに目的地まで来たが、

「邪魔よどいて!!」

俺はすばやくどいた。中は忙しいく人が動いていた。

「まだ、分からないんですか」

「分かりません!!」

「まずいです、このままでは暴走します」

とてもじゃないが俺たちの相手をしている暇はなさそうだ。取り敢えず俺は装置の近くに行き、そこか出ている妹のそばに行った。

「待ちなさい、あなたたち何者!!」

ついに俺たちの存在に気づいたようだ。気づいたのは黒沢だ。

「俺だよ。黒沢」

俺はそう言って笑った。

「さて、いとしい妹を返してもらうよ」

黒沢は俺の言葉に

「今はやめて頂戴。この状態で引き抜かれたら全員消えるわ」

黒沢はそう言って俺の前に立ち憚った。

「どういう事だ?」

「今引き抜かれたら、抹消魔法が溢れて全員死ぬわよ」

黒沢の様子を見る限り嘘は言っているようには見えないが

「俺たちが待つメリットは?」

黒沢は俺の言葉に驚愕したようだ。

「今、言ったわよねここで引き抜いたら全員死ぬって」

俺はそんな言葉を嘲笑うかのように

「それが本当って証明は?」

俺の言葉に黒沢の顔が歪む。黒沢は諦めたように

「分かったわ、どっち道この国は余りにも暴走しすぎた。暴走が終わった後魔王は返すわ」

「いいだろう」

俺はそう言って暴走が終わるまでここにエリナといることにした。




だが、

「まだ、暴走は収まらないの?」

黒沢が怒鳴る。

「黒沢諦めて、最後の手段に出ましょうや」

そう言ったのは美千留と言う女だ。

「……分かったわ」

「最後の手段ってのは何?」

俺が聞くと

「この国にいる全員を転移魔法で地上に下ろす」

「それだけの魔量はあるのか?」

「すでに溜まっている」

俺は最初から気になっていたことを聞いた。

「俺はいつ妹を回収すればいい」

「転移する直前だ」

「分かった」

黒沢は疲れ切った顔をしていた。たぶん自分の頑張りが実らなく疲れ切ってしまったのだろう。



俺たちはついに転移する時になった。俺は魂取りの手袋を機械から出ている体に突っ込み魂を取りだす準備をした。

「今よ!!」

黒沢の言葉で俺は魂を取って自分の体に入れた。体が一気に燃え上がるような錯覚に捕らわれた。

俺は転移する直前に

「お帰り、そしてありがとう」

俺は転移の光に包まれた。

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