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『ホラー』三句

作者: qmmkruz
掲載日:2026/06/16

子供の頃に、本当にあった恐怖体験(物理)を三つ。

どれも日常の中に潜んでいた、静かな危険です。


テーマ ホラー(物理)


<1>

扇風機せんぷうき

不意ふい

オニヤンマ


【解説】

子供の頃のハナシ。

母方の実家の裏には小川が流れていて、オニヤンマやギンヤンマなどの大型のトンボが行き交っている。

台所で昼寝をしていたら、バリバリと異音。

バラバラのオニヤンマが扇風機の風に飛ばされていった。

そんなことがよくあった。

脇見運転、ダメ、ゼッタイ。



<2>

太公望たいこうぼう

瀬音せおと気付きづ

せき解放かいほう


【解説】

子供の頃のハナシ。

近所の川の中州で釣りをしていた。

水音が妙に大きくなっていることに気付き、見ると少しずつ増水している。

これはヤバいと、道具を抱えて土手岸へと走る。

安全なところまで登って振り返ると、さっきまでいた中州は、茶色の水に沈んでいった。

現代ならば、サイレンが鳴るはずだ。当時も鳴っていたのかもしれないが…。

イヤフォンは適切に使用しましょう。



<3>

ゆきあそ

むねまでまる

用水路ようすいろ


【解説】

子供の頃のハナシ。

米の国では町を外れると、道路の脇は田んぼや用水路だったりした。

米の国は雪の国、1mも雪が積もれば、道路との境目などはわからなくなる。

普段は決して無いのだが、遊びに夢中になると嵌まることがある。

嵌まっても、腕を少し広げれば胸で止まると知っている。

腹這いで動いていけば、沈まずに戻れると知っている。

知らないことこそが、本当に怖いことだと知ろう。

今となっては、消雪パイプマンが積雪を許さないのだ。


どれも昔の話ですが、思い返すと今でも少し背筋が冷えます。

知らないことこそが、いちばん怖いのかもしれません。


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