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血肉の刃  作者: joker
3/3

神の必然。


 


 

 学校の登校時、俺はこの少女と出会った。

 

 夢で見たあの少女の鏡のように、似ているその黒服を纏う少女。俺はどことなく不安を感じていた。何か災いが起こるのではないか、そんな匂いが漂っている。



 「おい。オズ君、私はどちらの服が似合うかな?」



 服をかざし、猫のように笑む彼女。

 俺は適当に黒いネグリジェを指差した。

 少女は「そうか」と納得し、選ばれた方の服を戻し、選ばれなかった服を籠の中に入れる。


 …いや、じゃあなんで俺に聞いた?



 「おい」

「なんだい?」

「お前、周りの奴からは見えないんだろ?だったらその籠とか服とか会計とか金とかどうすんだよ?」



 俺が小声で人に聞こえないように言うと、少女はふと笑う。



「偶問だな、オズ君。私に触れたならば、その物までをも見えなくする。心配無用ということだよ」

「………お前は、人間か?」



 不審に思わざるを得なかった。

 見えない人間。

 触れたものをも見えなくする人間。

 そんな人間、いるわけがないのだから。



「ふふっ。滑稽なものだねぇ。そうだよ、私が人間だ」

「…ふぅん」



 そうとは思えないけどね。

 「私が人間だ」。随分はっきり言うものだから、否定なんて、出来やしない。


 お前が人間なら、お前が見える俺はなんなんだ。

 何が人間で何が人間じゃないのか、俺はさっぱりわからなかった。



 

 夢で出てきた刃の少女。

 現実で模倣された刃の少女。

           ――バイオリンの少女。


 


  それはまるで神が仕組んだ歯車のように、

                   ぐるぐると、

                   ぐるぐると、

                       音をたてて廻り出す――――――。







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