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第46話:剣だけを求める声

 噂は、

 歪んで広がる。


「久遠は、

 何も言わない」


「でも、

 前にいる」


「なら――」


 斬ってくれる。


 中層第十三区画。


 編成は、

 初参加者が多い。


 久遠は、

 嫌な予感がしていた。


 だが、

 拒否権はない。


 戦闘開始。


 動きが、

 雑だ。


 フォーメーションも、

 甘い。


 それでも、

 前に出る。


 久遠が、

 いるから。


 モンスターが、

 複数湧く。


 久遠は、

 斬る。


 一体。

 二体。


 前列は、

 それを見て

 踏み込む。


 無謀に。


「下がれ!」


 久遠は、

 思わず声を出す。


 その一瞬で、

 認識される。


 “指示が出た”


 誰も、

 自分で考えない。


 結果。


 一人、

 重傷。


 久遠は、

 モンスターを

 全て斬った。


 だが、

 間に合わなかった。


 帰還後。


「……助かりました」


 班長が、

 頭を下げる。


 久遠は、

 答えない。


 医療室。


「……久遠さんが

 いるから、

 いけると思って」


 若い冒険者が、

 呟く。


 久遠は、

 目を閉じた。


 剣が、

 責任を

 吸い始めている。


 管理課。


「危険だ」


 久遠は、

 はっきり言った。


「俺が斬るほど、

 現場は

 無謀になる」


「それでも、

 数字はいい」


 課長代理は、

 困った顔をする。


「死亡は、

 出ていない」


 久遠は、

 首を振った。


「まだ、

 出ていないだけです」


 夜。


 剣を、

 箱に収める。


 久遠は、

 初めて

 “持たない”

 ことを考えた。


 剣を抜かない日。


 剣を置く日。


 だが――


 その前に、

 斬らなければ

 終わる現場が

 近づいている。


 久遠は、

 境界を見つめた。


 剣が、

 呼んでいる。

第46話は、

「強者の存在が現場を腐らせる瞬間」を描きました。


久遠は

助けています。

しかし同時に、

無謀を誘発しています。


次は――


久遠が“斬らない選択”を迫られる


剣を置いたことで起きる惨事


久遠が“自分の剣の呪い”を理解する回


へ進みます。

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