思考の踊り場2~浜ちゃん(召喚獣?の方)がつかみきれない。
『逆光のフォトグラフ』の転結部である『3』『4』の、構想というか流れは決まっていて、そのことに疑問は感じません。
『逆光のフォトグラフ』というお話に、この流れが沿わないとも思いません。
しかし、疑問……とまではいえないものの、引っ掛かりがありました。
浜ちゃんは何故、美鈴ときちんと入籍しないのか?
人の行動には、意識してであれ無意識であれ、何かそうせざるを得ない理由があるものだと私は思います。
しかし、私が召喚した『浜 武志』が、ある意味かたくななまでにパートナーと入籍しない理由は何なのかか、わかるようでわからない、のです。
天才的に空気を読むのが上手い、無意識の気配り上手の彼。
美鈴が入籍したいと本気で願っているのなら、多少は自分の思いを曲げてでも、予定通り30で入籍したでしょう。
しかし、この件に関して美鈴は『武志の決断待ち』の姿勢です。
だから彼はずるずると伸ばしていた……のですが。
……何故?
愛していない、のではないでしょう。
むしろ、彼女以外に目を向けたり、浮気をしたり……もなさそう。
なんとなく面倒だとか、現状でまったく不自由を感じないのに、わざわざ入籍する気にならないとか、そういういいかげんな気分もあるでしょう。
でも『2』で渉にツッコまれた時、ぎくりとしながらも『的を外している』と彼は感じていたのです。
『的を外している』と彼が感じていることはわかりましたが、どう的を外しているのかが、脚本・演出・監督の私には、実はかなりぎりぎりまで明確に見えませんでした。
彼をためらわせているのは何なのか?
『4』前半で自殺未遂の件に一定のケリがついた時、彼の中で何かが変わり……美鈴へ改めてプロポーズをする。
その流れに疑問はありません。
なのにスキッと腑に落ちないのです。
『3』『4』をある程度の形にした後も、実はもやっとしたものがありました。
彼は何故、大切な美鈴を宙ぶらりんな状態のままにしてまで入籍をためらっていて、何故、自殺未遂事件を経て気持ちが変わったのか?
ある程度書き上げていたにもかかわらず、この話を一気に投稿せず2日に分けて投稿したのは、『3』『4』という転結部を、少し頭を冷やして見直したかったから……という、作者側の事情もありました。




