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蛹の殻  作者: アラdeathM
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win-win is gone

前回、危機が来れば、

4年程度耐え抜く必要が生じるのではないか

と申しましたが、


4年が周期だったとしても、

いったん落ち着くというか、底が見えるだけで、

日常を取り戻すまでには

2期8年が必要かもしれません。


どうやら時代は狭まっており、

それが山頂の狭さでも谷底の狭さでも、

とにかく全員は通れないと申しましたが、


その向こう側を見通すことは極めて困難で、

決め打ちは危険なギャンブルになるでしょう。

(当たれば大きい訳ですが・・・。)


少なくとも、

安易に先頭ランナーへ追随することはお勧めできません。

フランス革命のロベスピエールなどのように、

革命級の変動時には、

先鋒は結局消えることが少なくないものと思われます。


神が脚本家精神を持つのなら、

温暖化と思わせておいて、

実は寒冷化、ということもありそうに思えますが、


今のところは、

もう一線を越えたかと思われるほどの

温暖化傾向にあるかと思います。

(黒点活動が歴史的レベルで弱くなっている

ということだったかと思いますので、

寒冷化の可能性もあるのかもしれませんが、

約11年の太陽活動の新周期が2020年から始まるのなら、

向こう数年は活動が高まる時期になるのでは?

つまり、今が底でこの暑さなのだとしたら、

タイムラグがあるにせよ、

やはり温暖化が正解という気がします・・・。)


IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)は、

遅くとも来年には温室効果ガス排出量が減少し始めないと、

気温上昇を1.5度に抑えることはできなくなる

みたいに警告しているようですね。


一部の学者さんは、パリ協定でも全然不十分で、

戦時体制レベルの統制が必要と言っているようです。


いずれにせよ、

トランプ米大統領はパリ協定から全面離脱方針のようですし、

他にリーダーシップが期待できる国もありません。

もうとっくに間に合わないのかもしれません。



金利を上げることも下げることもできず、


各国が文句ばかり言い合っていても良くならないが、

かといって仲良くすることもできず、


化石燃料を燃やすこともできないが、原子力も難しい、


人口爆発はとてもじゃないが恐ろしくてもう無理だが、

かといって少子高齢化も危険、


どんどん狭く、身動きがとれなくなって行くばかりです。


果たしてその隘路の先でも、

人類であるということが有利であり続けるのかどうか、

それさえ分かりません。



前回、

「人類がこの200年の発展で負担してきたリスクは、

人口爆発です。」

と申しましたが、温暖化や核などは、むしろ仕事的な、

役割的な意味合いの方が大きいかなと思いまして、

人口爆発だけが、見合いのリスク負担と考えました。



とにかく、危機に向けた対策としましては、

要するに、何が(最後まで)信用できるだろうか?

という見極め(順位付け)の問題と言えます。


やはり「食糧、水、南半球」が重要かもしれません。

(南半球は、戦争や環境変化の影響が北半球より増しかも?)


すべては「虚構の度合い」の違いに過ぎないとすれば、

何が信用できるかと言うよりも、

虚構度(バブル)を見極めていくことが重要なのかもしれません。

(危ないものから距離を取る。えっ?全方位危なくて行き場なし?

選択肢は、前方180度に限定され、過去に退避することはできない。)



ポリシーを(進化させつつ)貫くことも有効かもしれません。


出木杉君だけ、のび太君だけでは話がつながらないので、

いい人だけ、IT技術者だけが通り抜けられるというようなことはなく、

配役ごとの競争率こそが重要になるからです。


椅子がたくさんあるはずの「普通」という配役を狙っても、

存外「普通」役の競争率が高まっていれば、

逆に変わり者を貫いた方が有効、

つまり選ばれやすくなる可能性もあります。



暗号通貨は、強大な国家などの裏付けがない限り、

危機時にはダメなのではないかと思います。


金(本位)が復活するとは思っていませんが、

まあ中長期的には安泰かもしれません。


米ドルは、空母が一隻やられたり、

(撃沈でなくても、案外撃沈可能そうだと明らかになったり。)

巨額赤字により、

軍備維持能力に疑念が持たれるようなことになれば、

軍事的優位への信頼までも失われ、暴落する可能性があります。

ただし、アメリカは「現状では」食料も資源も豊富である、

ということを忘れてはならないでしょう。

また、戦争が想起される場合には、

やはり圧倒的軍事力を有しているので、

ドルだけが頼り、ということになる可能性も十分考えられます。

(いずれにせよ最終的には斜陽だと思っていますが・・・。)



今は、登記時に株主リストをつけるので、

法人名義での不動産分散は意味がないかもしれません。

外国不動産でも、外国課税当局との情報交換が増えていること、

また、財産税以上のリスクもあり得ますので注意が必要でしょう。

もっとも、私は財産税ではなくインフレ税になると思っていますが・・・。

(財産税では、不動産の名寄せがされるのが建前。

昭和の財産税では、マイナンバーも何もなく、不動産に網は掛けられ

なかったものと思われます。建前だけで実効なし。よって、預金封鎖

だけになったのではないでしょうか? まあ、結局GHQによる?財閥

解体とかは行われたものと思いますが・・・。)


温暖化するのであれば、

不動産購入は、北海道など寒冷な地域が良いかもしれません。

(丁度住みごろに?)


お金持ちの中には、

南の島を購入されている人などもいると言いますが、

戦争についてはともかく、

南の島で経済危機のインパクトを緩和するのは難しいでしょう。



豪ドルは有効かもしれません。

資源、特に食料資源もあり、南半球でもあるからです。

ただ、水は少ないかも?ですし、いずれにせよ、

下手に手を出すと9割は溶かしますのでご注意ください。


豪ドルをドルコスト平均法で購入されると良いかもしれません。

ドルコスト平均法とは、例えば毎月決まった日に決まった金額

だけ購入していくなどの方法です。

値上がり値下がりが平均され、リスクが小さくなります。

(リスクが小さいとは、利益が小さいということでもありますが。)

ただし、あくまでも「長期的に見れば信頼できる」

というものでなくてはなりません。

長期的に下がっていくのなら、

ドルコスト平均法でもどうしようもありません。



一番は、やはり信用(愛や友情やコネ)という財産でしょうか。

もちろん、それらも無リスクではありませんが・・・。


アイデア、ノウハウ、比較優位性などは、

陳腐化してしまうものが少なくないでしょうから、

(会計的には減損対象?)

選別/特化の判断は困難を極めるかもしれません。



財産には、必ず見合いの負担が紐づけられます。

それは、不動産の場合には固定資産税が掛かる、

などと言うだけのことではなく、

例えば1億円の物件を財産として有しているということは、

同額の負債(マイナス)を有していることと同義なのです。


融資ではなく自己資金であっても、

その不動産に充てた分だけ他の可能性を失っているため、

つまり逸失利益(機会コスト)が発生しています。


常にその観点をもって、

負債以上の、逸失利益以上の価値がその財産にあるかどうか、

検討していく必要があります。



バブルは、少しエイズと似ているかもしれません。

エイズは、細胞に取り付いてからしか変異できない、

つまり取り付く前に、自己完結的に変異できる訳ではないので、

現在は薬で抑え込むことができていますが、

(飲み忘れで耐性ができて抑え切れなくなったりするリスクは

あるでしょうし、死亡者数も、世界的にはまだ決して少なくは

ないものと思われます。)


薬剤は、

いつか耐性エイズを生み出す原因になるかもしれませんが、

人類が耐性エイズを作り出してしまうかどうかよりも、

細胞に取り付く前に変異可能な真の脅威が、

いつか現れるか否か、がより重要なのかもしれません。

(私が小学生の頃、まだエイズという言葉はなく、

免疫不全症候群とだけ言われていましたが、

変異するウイルス?の出現に、宿命めいたものを感じました。

しかしエイズは十分に抑え込めるもので、真の脅威ではありませんでした?

常に前向きで、臆せず挑み続けることの大切さが良く分かります。)


とにかく、バブルは変異しているだけで、決して根治しません。

既に危険な耐性バブルになってしまっているのではないでしょうか。



核への依存心が、急激に増大しているように思われます。

北朝鮮のように、通常兵力では相手にならない場合に限らず、

米中ロも含め、核への依存心が過大になりつつあります。

依存心は、判断を誤らせる可能性を飛躍的に大きくします。

(ミサイル防衛やS400?などに限らず、過大な依存心こそが、

撃った方が増しとか、撃っても大丈夫、と肯定的に思わせてしまう。)


史上最大の力に対する依存心が増大しているのは、

もちろん恐怖心の増大によるものだと思われます。

何だか恐ろしことになりそうだ、と皆感じ始めているのでしょう。



まずは大切な人たちが、全員(隘路を)通り抜けられるように、

準備をしておく必要があるのでしょうけれども、


もしかしたら更に進んで、

大切な人たちの中でも、誰を優先させるか、

その順位付けまで考えておくべきなのかもしれません。

(藤子F不二雄氏の「カンビュセスの籤」を思い出します。

30年前なのでよく覚えてませんが、食料が尽きた敗残兵が、

生き残るために10人中1人が生け贄となるクジを引き合う話

のようです。3人中1人だったような記憶があるのですが・・・。)


あるいは誰も通れない場合に備えて、

永訣手順(最後の言葉)まで検討しておいた方が無難でしょうか?



21世紀は、

外国からも取れず(19世紀の植民地等⇒帝国主義の終焉)、

未来からも取れなくなる時代です。

(20世紀は未来を採掘。少子高齢化/日本化⇒民主主義の終焉。)


しかし電脳世界からは、

何か大切なものを取られることはあっても、

物質的な意味で取れるものは何もありません。



解決とは、消し去ることではなく、

見えないところまで投げ捨てること、

問題やら矛盾やらという2~3個の雪だるまを、

放り投げているに過ぎません。


脱出速度の制約上、地球の外に出す術はなく、

地球、つまり社会内部にそれが留まる以上、

例えば失われた世代が出現するなどのように、

見えない箇所にリスクが蓄積します。

(意図的にエンタングルメントは外せない。)


とは言え、それ以外の解決などないのだから、

力の限り放り投げれば良いのですが、

いずれ筋力の限界を超えるほど矛盾は大きくなります。


先代は、そうして我々の方へと投げ込んできた訳ですが、

恨んではなりません。我々も、未来に向けて、力の限り

投げ続けるしかないのですから。

せめてその分だけ、孫子を愛しむしかないのでしょう。

いや、そもそも無償の愛の起源は、

元々それ(罪悪感)なのかもしれません。



赤字国債でも、今生き残らなければ未来はなく、

例えその多くは間違っているとしても、

正しい道の先にだけ未来が待つと考えるのは、

ナイーブに過ぎるでしょう。

むしろ未来は一切ジャッジしない、

一度たりとも判定したことなどないのです。



「犠牲傾斜」は常にあるので、

なるべく傾斜の緩いところ、浅いところが求められる訳ですが、

とにかく合計すればゼロになるということは非常に多く、

エネルギー保存則のように、消えることはないものと思わます。



制度を選挙で決めることはできません。

あくまでも時代との(双務)契約なのです。

契約相手がアマゾンでも楽天でも、

自分自身はたいして変わっていませんが、

その制度はかなり違うことと同様です。


奴隷制の時代と現代と、

人類自体はそれほど変わっていないと思われます。

ただ時代が大きく違うだけです。


せいぜい経営的な観点は持ち得るように

なっているかもしれませんので、

奴隷船に、寝返りもうてない状態で押し込み

連れてくるよりも、ある程度人間的に運んだ

方が歩留まりが良い、

ということなどには気づくかもしれませんが、

そんな進歩を喜べるでしょうか?


(奴隷船ではありませんが、

アウシュビッツへ移送した貨物列車では、

立ったまま糞尿垂れ流しで死んで行っても、

満員なのでそのまま倒れることもなかった

と言いますね。

その時代からまだ100年もたっていません。)



団塊ジュニア世代の暴走が止まらないようですね。

京アニ事件等の余波という面もあるのでしょうが、

4~50代というのは、

最終コーナーを回ったばかりで、

もうゴールまで一直線であるということに、

初めて気が付いてしまう時期なのでしょう。

(あの角を曲がったら)いつか正社員、結婚、年金、

などの夢はもう持てない、と知ってしまうのです。

(第一コーナー赤子から子供、

第二は子供から青年、

第三は青年から大人、

最終は大人から老人。老人よ、まくれ!)



このまま横這いということだけは絶対になく、

人類は、さらに遥かな高みへと到達するか、

その前に、またしても反動(波/相殺)をくらうか、

そのどちらかということになります。


時間をまっすぐ進めるものは何もなく、

波だけが今日を透過します。


波は相殺、否定ということですが、

まだ完全に波になっていないというか、

相殺したとしても(ベクトル)だけは残るものが、

現在、二つだけあります。


宇宙の膨張と、人類の発展です。

(波、紆余曲折はあるけれど「方向」を維持している。)

(かつては恐竜もそうでした。)


ちょうどドリルの先端のように、

この二つだけには、今のところ骨があります。


もしも人類がアンカーではなく、

いつか(恐竜のように)滅びるとすれば、

結局人類も完全に波となって相殺され尽くします。


リーマン以降すごいところまで上ってきているので、

これが最終階段ではなく、またしても相殺する波が

起こると考えるなら、軽く世界戦争2回分くらいの

位置エネルギーと計算されるでしょう。


何しろ世界恐慌もリーマンもかすんでしまうほどに、

諸々積み上がってきているので、もうここまで来たら、

このまま頂上まで極めるか、いっそ終焉を迎えるか、

という究極の選択さえ脳裏をよぎります。

(究極の選択と言うと、いつもカンビュセスの籤という

タイトルが思い浮かぶんですよね・・・。)

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