あとがき
はい! というわけで……
『小説投稿サイトを利用していたら、クラスの美少女が読者だった』、完結です!
皆さま、ここまでお付き合いいただき、本当に、本当に、ありがとうございました……!
最終章の投稿が滞ってしまい申し訳ありませんでした。
別にスランプに陥ったわけでもなく、2巻の発売に合わせ投稿するために自己判断で投稿を見合わせていただけであります。
批判やお叱りの言葉、感想欄にてお待ちしております。
では、ここから先はこの話に関する思い出話です。
最後なので浸りたいと思います。
この話を思いついたのは2017年の3月ごろでした。
当時なろうで連載していた作品の展開に悩んでいるところに唐突に姫子と朗太がセットになって降りてきたのを今も覚えています。すぐにでも書きたかったのですが話の展開を決めずに書くことがいかにストレスになるか当時の連載で思い知ったので、その後しばらくは作品の展開作りだけを進め(その間に風華や纏や瀬戸が生まれた)、本格的に執筆を始めたのが北海道旅行に行った後の2017年9月のことでした。知床とか神威岬とか綺麗だった。
ラストの展開まではほぼほぼ想定通りです。想定通りでコレなんだ。最終章に不満があったらスマン。え、なに? これ瀬戸ENDじゃん? 確かにそうだな。
ただ唯一予想外だったのは、三人の告白を保留にした後の処理でした。私の想像力の至らなさをあれほど悔いたことはありません。その後書くのにかなり苦労しましたし、もし書き直す機会があるのならばその辺りを書き直すかと思います。もう少しやりようはあったと思います。
皆様にもご迷惑をおかけしたと思います。すいませんでした。この場を借りて改めて謝罪致します。
今更ながらの話になりますが、この作品のテーマは憧れの職と才能のギャップについてでした。
それもあり朗太には才能と合わない物書きの夢を抱いてもらい、そこで苦闘し、最後あのような結末になりました。
楽しんで貰えたなら嬉しく思います。
またそのような経緯もありコミカライズ2巻に収録される白染風華編や緑野翠編は私がこの話を通して最も描きたかった内容です。
巻末の短編にて私なりに書きたかったテーマを書き切りましたので、完結になりますがお手に取って貰えると嬉しく思います。
5/23、本日より発売しております。
というわけで、最後なので、私が各キャラにどういった感想を持っていたかについて語り、この作品についてこのあとがきにおいて述べるのは終わりにしたいと思います。
で、まず朗太! ですが、彼にはもー凄い感謝していますね(語彙力)。
序盤中盤、話を明るく引き立ててくれて本当に感謝の言葉が尽きません。ただ終盤では身動きとりづらくしてしまって申し訳なく思っています。
次に姫子ですが、朗太と同じく感謝しかないですね(語彙力)。朗太と同じく序盤中盤話をぐいぐい引っ張ってくれて書いていてとても楽しかったです。終盤は朗太との関係が彼女にとって一番動きづらい状態になってしまったのは申し訳なく思っています。一番愛着のあるキャラは姫子な気がします。
次に風華ですが、この子は序盤中盤終盤ともに完璧な仕事をしてくれたなーって思っています。圧倒的安定感がありましたね。風華の最終話のセリフはアレで良かったんかと今でも悩みます。
そして、最後に纏。
圧倒的にMVPだと思っています。他のキャラが処理すると嫌味が出るシーンをうまく捌いたり、本当によくやってくれたと思っています。美味しくない役どころを全てこなしてくれて本当に頭が上がりません。間違いなく纏のおかげでこの作品はコミカライズしていただけました。
というわけで、白状しますが恐らく読者人気は3ヒロインの中で一番低いであろう纏に作者は一番感謝しています。人気が上がらないのも物語で美味しくないところを彼女が処理したからで、彼女という常識人を噛ませたことで残り三人暴れさせられたというのがあります。はい。
そして、なによりこれを言わないといけない!!
コミカライズしていただきましたGUNP様!!! ほんっとーにありがとうございましたーーー!!!!! 私のわがままを何度も聞いてもらい申し訳ありませんでしたー!! この漫画は家宝として大事に大事に末代まで大切に保管していこうと思います!!
本当にありがとうございました!!
また、お声をかけて頂いた幻冬舎コミックスの編集部の皆様にも感謝しております!! 本当にありがとうございました!!
まぁ後書きはこんなところにしておきましょう。
最後に告知です。
最近私は小説家になろう様にて新作を投稿し始めています。
いびつな年の差ラブコメを描く『美人塾講師と夜のドライブ』です。
マウントなどとは無縁な、甘さの中に刺激感のある物語になっているはずです。もし良かったら宜しくお願い致します。風華近似の人格がメインヒロインです。
私のマイページからも飛べますが念のため下記URL載せておきます。
https://ncode.syosetu.com/n8027gf/
というわけで、これまでありがとうございました!
これからも、もし良かったら、宜しくお願いします!
下にあるのは結局誰も選ばなかったバージョンの大学編のワンシーンです。
暑い。
大学の部室棟は夏場、うだるような暑さになる。外ではジーワジーワと蝉は飽きもせず鳴き続け、大きく縁どられた窓からはさんさんと日差しが差し込んでくる。
築数十年の木造の部室棟は、まるでサウナのように蒸し暑かった。
「クーラー効いているんですかここ?」
たまらず同じく部室にいた纏が気だるげに言った。
「さぁな」
「あっつい~~~」
「風華さんもグダグダしないでください。見ていると余計に暑いです」
「朗太、アンタもアンタでさっさとお金数えなさいよ」
「あ、あぁ、そうだったな」
言われて朗太は手元にあった札束を数えなおし始めた。
奇妙な縁で同じ大学に入った4人。4人は今、部活で行く夏の旅行の旅費を数えているのだ。
本当に、みな、綺麗になったと思う。
朗太はひそかに3人を盗み見た。高校時代とは違い化粧をし始めた彼女たちの美貌はますます磨きがかかったように思う。
纏が1年遅れて入学した時は4人で抱き着き喜び合ったものである。
まぁだがその回想は今は良いだろう。今は会計だ。
「凄い」
朗太がお金を数えていると、目をキラキラさせながら風華が手元を覗き込んでいた。
「や、でもまぁ俺の金じゃないし」
「うん、まぁそうだけど。ねぇねぇ凛銅君、お願いがあるだけど、聞いて貰って良い?」
「は、はぁ……」
「それで私を叩いて」
「はい?」
「ホラあるじゃん、ドラマとかで札束で頬を叩かれる奴 あれやりたい」
「え、え~~~」
さすがに気味の悪い要求に朗太が身をのけぞらせ周囲を見ると、やれ、という圧を感じた。やれやれ、やってやれ、そうしないと風華うるさいから。そんな圧を感じる。
そうした圧力に負けてビシッと叩いてみると「エヘヘ」と風華は不気味な笑みを浮かべ
「う、うわーーー」
姫子はその反応にドン引きし
「先輩、こんなののどこが良いんですか」
と纏は口をとがらせる。
「いや俺も時々分からなくなる……」
思わず朗太もそう言うが、とはいえ今もなお風華を魅力的に感じているのは事実で、朗太は首をかしげるのであった。
こんな風華にも素敵なところは沢山ある。
部室には風華の不気味な笑みが響いていた。
fin
あと一番下にあるのはなんと、コミカライズ時に描いて頂いた纏のラフです!!
今までありがとうございました!!




