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旅の始まり

よくある異世界モノの素人作品です

「うおっ!?やられるっ!」


 はぁ……、俺は今日何度目になるか分からないため息をついた。

眠気を誘うよく晴れた昼下がり、こんな時は仕事などさっさと放り投げて木漏れ日の差す木の下でゆっくり昼寝でもしていたいものだな。


「ど、どうしよう!?」


 そして夜には酒場で一杯やり明日の為に英気を養うんだ。まぁ、その日仕事しようがしまいが酒場にはほぼ毎晩行ってる、ほとんど日課みたいなものだが。


「ああっ!剣が飛んでったっ!」


 さっきから俺の思考を邪魔するコイツはこのアルファ王国の王子様だ。

 で、俺はこの王子様の護衛兼お守りのラインハルト、歳は31で背丈は高く体格はガッシリとしているナイスガイだ。けしてオッサンなどではない。

 職業は冒険者協会王都支部に所属している冒険者だ。冒険者って言うのは協会に舞い込む依頼を引き受け賃金を貰う奴らのことで俺は主に魔物退治や行商人の護衛の依頼を受けている。

 そんな俺が何で王子様のお守りなんかしてるかというと事の発端は一週間前にさかのぼる。




 ◇◇◇一週間前◇◇◇




 ここは俺が生まれ育った国であるアルファ王国の王城、今日は昔からの知り合いに呼ばれてここに来ている。そして今いるここは城内のとある一室である。さすがは王族が住む城、部屋に置かれている家具や調度品はどれもこれも高そうだ。いや、実際高いんだろうな、審美眼的なものはこれっぽっちも持ってない俺にはよくは分からないが。


「おいラインハルト、ちゃんと話を聴いているのか?」


「ん?ああ、すまんまったく耳に入ってなかった。もう一度頼む」


「はぁ……」


 そんな事を言いながらテーブルを挟んで俺の目の前に座っている爽やかな見た目の好青年はこの国の王国騎士団の副団長だ。

 名をアドルと言う。二十代半ばという異例の若さで守護騎士になり、今や王国騎士団の副団長様だ。まさしくこの国にとって無くてはならない人物と言えよう。だが見た目は若々しくても俺と同じで今年で31歳のもうそろそろオッサンと言われてもいいくらいの年齢だ、現に実年齢より老けて見られる俺はよくオッサンと言われる、言われる度に地味に傷付く。


「だから、王子が成人の儀で国内の各都市を回るからその護衛をして欲しいんだ」


「いやだ、お前が行け」


「無理だよ、僕にも仕事がある。それに王子が君を指名してるんだ」


「俺を?」


 なんで王子様が俺みたいな冒険者を指名するんだ?というかなんで俺のことを王子様は知っているんだ?自分で言うのも何なんだが特に有名な冒険者というわけではないはずだ、権力者の耳に入るような活躍など一切してない、だから知られないはずなんだけどな。


「実は前、王子に知り合いに冒険者はいるか?と聞かれて君の名を……」


「お前か、いったい王子様になんて言ったんだ」


「十代後半で中級騎士になった天才剣士。そして今は手練れの戦士として冒険者をやってると言ったんだ」


 なるほど、コイツは俺のことをそういう風に評価してるのか。

 まぁ、凄腕戦士ってのは認めよう。ふむ、悪くない。


「まさか今回の成人の儀に君を指名するとは思わなかったよ、だけど君なら僕も安心できる、君の人となりは良く知ってるつもりだ、もちろん戦士としての強さもね、それに冒険者としてよく他の都市に行ってるだろ?国内の事にも詳しいしそれに」


「だけどな」


 俺は何とかこの、どう考えて面倒くさそうな依頼を断ろうと思いアドルに反論しようとする。


「それに君は昔からの数少ない信頼できる友人だ、これが一番の理由だ」


 ……目の前のコイツは真剣な眼差しで俺にそう言ってきた。

 ……アドルは俺の事を良く知ってる。元は同期だからな、十代半ばでこの国の兵士になって知り合った時からだ。

 当時同い年だったこともあるし気もあったからよくつるんでた。それはしばらくして同時期に下級騎士になって一緒に騎士団に入ってからも続いた。俺が騎士団を辞めるまでは。

 まぁ、とにかくそんな友人と言えるこの男にここまで言われたら断ることは出来なかった。


「分かった、やってやるよ」


「そうか!君なら任せられるありがとう!」


 そう言ってアドルはテーブルに肘を付き手で顔を覆う仕草をした。そうか、そんなに嬉しかったのか!そんなことを思ってるとあることに気づく。

 アドルの口が僅かにだが動いてる、あれは遠くの者と連絡を取る為に使われる魔術だ。何かあったのだろうか?あれは距離に応じて消費魔力が増えるし術者の練度によってよく聞き取れないこともある、緊急の連絡以外あまり使われない。

 アドルは顔を覆っていた手をどけてニコニコと爽やかな顔でこちらを見てきた。何かとても嫌な予感がする。


「よし、早速顔合わせをしよう」


「待て、それはどういう」


 バンッ!


 だが俺が言い終わる前にソイツは勢いよく俺の後ろの部屋の扉を開け放ち現れた。そう「ヤツ」が現れたのだ。


「アドル!ラインハルトの説得に成功したと言うのは本当か!?」


 俺はゆっくりと後ろを振り向くそこには金髪碧眼の少年。この国の王子様がいた。

 そして今度は勢いよくアドルの方に顔を向ける、どういう事だ?ちゃんと説明しろよ、という視線を向けて。


「……」


 しかしアドルは何も語らない、爽やかな顔でニコニコ俺を見るだけだ。


「お前がラインハルトか!僕はこの国の王子にして勇者のレックスだ。気軽にレックスと呼んでくれ!」


 そんなことを言いながら自称勇者様は俺たちの座ってるテーブルに近づいてきた、そのまま矢継ぎ早に話し出す。


「お前が強い戦士で優秀な冒険者だとアドルに聞いている。今回の旅で僕は自分が守るこの国の事を実際に目にしたいんだ。よろしく頼む!」


 ああ、しまった、上手く乗せられたとこの時思ったがもう引き返せないところまできいてると気づいた。


「こう見えて幼い頃から剣術は学んでいるんだ、だから心配しなくて良い足手まといにはならないさ!どんな魔物が出ても一撃で粉砕してやる!」


 人が聞いてもいないことをべらべらと語りだす自称勇者様を横目に俺は窓の外を見る、うん、良い天気だ今日もこの国は平和だな。

 そんなことを思いながらどんどん話が進んでいくのだった。

 あと、一応本当の勇者様らしい。




 ◇◇◇そして今にいたる◇◇◇




「つ、強いまさかこれほどとはっ!」


 おっと、いつの間にやら勇者様が追い詰められている。そろそろ助太刀しなくてはまずいな。

 今の状況は勇者様が一匹の小さな人型の魔物ゴブリンと戦闘中だ、群れると厄介だが一匹なら駆け出し冒険者でも余裕で勝てる位弱い魔物だ。楽に倒せると思ってたがどうしてこうなった。


「僕はまだ……死ねないっ!」


 俺は左手に持った剣を確認するように握り直し地面を強く蹴って駆け出した、この辺りは草原なので足元をとられないように素早く接近する。


「アースウォール!」


 俺は自身の右手人差し指に着けている指輪型魔道具に魔力を流し魔術を発動させる。土の壁を形成する魔術で勇者様とゴブリンの間に即席の盾を作り勇者様が後退する時間を稼ぐことにした。

 だが密着し過ぎている、この手は使えない。ならばと魔術を発動させる位置をゴブリンの足元に決める。


「ゲゲッ!」


 よく分からん声をあげながらゴブリンは突如足元に現れた土の壁によって空中に放り出される。


「えっ?」


 さっきから物語のクライマックスシーンを一人で演じてた勇者様は状況を読めてないのかマヌケな声を出し空中のゴブリンを見る。俺はそんなの無視してゴブリンの着地する地点に行き落ちてきたゴブリンを切り捨てた。

 はぁ、こんなんじゃ先が思いやられる。

 そんなことを思いながら勇者様の安否を確認すべく近づいた。




やっぱり一ページ書くの辛い。

あと書き方よく分からない。

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