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聖剣使う美少女(脳筋)が相棒です  作者: 東雲 立風
Chapter 10 -The Last Battle 《脳筋は拳で語る》-
173/188

138.5 with Small correction

 「さて、どんなものに仕上がったのかしら」

 「期待してよいぞ」

 「いやまだ言うなよレネ」

 「分かっておる」


 鍛錬用の疑似空間には俺とレネ、そして師匠が居た。

 今までは1人で煮詰めていたが、もう本番は直前に。

 今回は師匠に特大の魔法を放ってもらい、秘密の箱の最終チェックをする。


 「それにしても柱が星の核にまで届いているとはね」

 「聞いたときは流石に驚いたなあ」

 

 既に会議の内容は伝えてある。

 許可は取ってない。

 ただ俺の陣営として立ってくれる時点で許してはくれるだろう。

 人類、はたや地球の危機、つまらないことは考えない。

 

 「銀神、貴方の銀化で柱を止められないの?」

 「やってみんと分からんが……」

 「そうスンナリと行かないだろうな」

 「うむ」


 柱を銀に変え、機能を停止させる案もある。

 ただ相手が相手、本数も多いことだし、強度も高そう。

 それなら戦闘に神力を割いた方が良いという結論に。


 「しかも柱に辿り着く前に、奴等と戦闘、レーザーもあるし」

 「戦闘ね……」

 「じゃが裁定者の周りにいる9体は模造品なんじゃろう?」

 「ええ、明らかに質が違うもの。戦闘能力は本物より劣っているはずよ」

 「だったらまだ勝機はある」


 戦うのは俺たち10人、とは言うものの、師匠とレネにも同行してもらう。

 そりゃ最強の追加戦力、手伝ってもらうに決まってる。

 

 「初めから総力戦、燃える展開じゃのう」

 

 初手の結果で全てが決まる。

 燃えるのは当然、ありったけをぶち込む。

 隣には脳筋たちが、しかもレネや師匠も、超火力で薙ぎ払うつもり。

 それに間に合うならばアイツの力も————


 「その重要な先方、それが私の弟子だものね」

 「正直プレッシャーが凄い」

 「であろう。ぬしが負けたら全部崩れるのだからな」

 

 師匠の転移魔法はかなりチートだが、それ相応の負担がある。

 総力戦というのなら魔力は攻撃に回すべき。

 そもそも制約も大きい魔法、乱用は出来ないのだ。

 

 「それと聖剣使いの方も順調、正直かなり良いわ」

 「師匠が面倒みたんですもんね」

 「嫌々よ。しつこく粘ってくるから……」

 

 俺が1人で鍛錬している間、エイラは師匠に面倒を見てもらったよう。

 詳しいことは聞いていないが、また無茶な技を編み出したとか。

 強化同調もあるし、そろそろ打ち合わせ、一戦交えときたいところ。


 「とりあえず、ユウの成果、見せてもらいましょう」

 「あいっす」


 今はお披露目会、あえて距離をとってベストな立ち位置に。

 レネは当たらないポジションで待機、この衝突を客観的に観てもらう。  


 『いつでもいいわよ』

 「分かりました」


 離れただけあって、声は魔法で届ける。

 此方の準備が整い次第、魔法を放ってくれるようだ。

 

 「変身魔法、解除」


 既に掛かっていた無属性魔法を解く。

 すると今まで消えていた、左半身に刻まれた刻印(ルーン)が浮かび上がる。

 魔法は万能、目立つという理由で長いこと隠してたそれ。

 魔力も扱いも出来るようになり、媒介となる刻印はもう不要に。

 だが敢えて使う。

 これが箱を創る上での肝となるのだ。


 「同調シンクロ

 

 そこに青、他にも様々な事象が重なっていく。

 ダークマター、理解を超えた暗黒世界を。

 

 「師匠、オッケーです」

 『じゃあ行くわよ』


 返答してすぐ、こんなに離れていても分かるほど巨大な魔方陣が。

 どうやら手加減は殆ど無さそう。

 勿論熱レーザーを対処する気でいる。

 これぐらいじゃなきゃ話にならない。


 『極炎魔法ヘルフレイム』


 まるで隕石、それとも太陽が飛んでくるような。

 紅蓮の魔法が轟音と共に迫ってくる。

 この規模となると、一旦同調しての回避では間に合わない。

 だからこれは生まれた、放たれたあらゆる力を覆すこの技————


 「秘密の箱(パンドラ・ボックス)、発動」


 全ての力は、原点回帰する。

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