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適応環境2
――――いつの間にか学校に着いてしまっていた。
いや、別に学校に着くこと自体はいいのだけれど、問題は来るまでにかかった時間だ。
僕の時計はいつの間に狂ってしまったんだろう。普段学校に行くまでにかかる時間は十五分弱、走っても九分程かかる。それが、こんなにも一瞬に感じてしまうものなんだろうか。
時計を見ると、七時五十八分だった。
前走った時より一分速いけど、それでも、少なくとも七分間は走り続けていたことになる。
にも関わらず僕は全く息を切らしていない。普段通りの呼吸だ。なぜだろう。頭に大きな疑問符が浮かぶ。しかしその疑問符は学校のチャイムに掻き消され、答えが出ないまま、有耶無耶になった。
というか今はそんな言葉遊びをしている場合じゃない。このままじゃ遅刻だ!
でも、僕が遅刻することははなかった。
学校には、誰もいなかったのだから。




