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ラージ  作者: 全州明
三章
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あるはずの無い過去

 第三話 「あるはずの無い過去」



 気がつくと僕は、一本道の脇にある、色褪()せたベンチの上に横たわっていた。

 体を起こすとお腹の上に、開かれたままの本が置いてあった。

 読んでいる途中に寝てしまったのだろうか。

 起きたばかりでまだ寝ぼけているのかもしれない。視界が全体的にぼんやりとして、まるで夢の中にいるみたいだ。今まで僕は、何をしていたんだろう。

 とても長い間、悪い夢を見ていたような気がする。狭くて汚い部屋の中で、電気も点けず、いつも一人ぼっちでパソコンに向かい合っていたような。その中で、顔も知らない誰かと、居るかもわからないような誰かと、延々やり取りをして、楽しい時もあったけど、それはいつも上辺だけで、心の底は、いつも冷たくて――――

 ……あぁ、なんて嫌な夢なんだ。もうあんな夢、絶対に見たくない。あれはもう、悪夢なんて生易しいもんじゃなかった。あそこには、本当に何も無い。あそこにいると、生きる意味すら分からなくなる。

 何をしてもつまらなくて、何もかも無駄に思えて。死のうと言う気力すら湧かなくて、本当に、嫌な夢だった。でももう終わったんだ。考えていても仕方ない。大切なのは今だ。

 折角こんないい町に生まれ育ったんだから、今を楽しまなくちゃ。

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