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空がまぶしくて  作者: 高安 眠斗
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プロローグ

俺は意識が戻った頃には闇に孤独に居座っていた。

無論。なぜこの闇にいるのかなんて知る余地もない。

俺以外の存在はないのだろうかと、そこらを探索したものの、存在どころか物もないのだ。

この混沌の闇にあるのは俺という存在だけだった。

俺は酷く混乱した。哀れに泣き叫んだ。

けれども闇は俺を笑うかのように、俺の前に立ちはだかった。


俺は決心した。

この闇を抜け出すと。

何もわからないまま俺は歩き出した。


だいたい3日はたった。歩き出してから一歩も止まっていない。この闇の中では疲れは全く感じられない。俺は最初気味が悪いと思っていたが、そんなことどうでもいいと思い始めたのは10時間以上たったころくらいからだった。


だいたい一ヶ月はたっただろうか。全く発展がない俺は何もかもがどうでもいいと感じられてきた。それでも俺は歩き出していった。光があると信じて.....


そうして俺は1日1日を数えなくなり、バカみたいに時間の経過の中諦めようと思っていたころだった。何かに当たり躓いた。

最初は何のことだか分からなかった。なぜなら今まで物というものには触れてもいなければ、見てもいなかったからだ。

触ろうと俺はしゃがんだ。そういえばしゃがむのは何年ぶりだろうと思いゆっくり座る。

硬い謎の物質は闇の中で完全に忘れていた『温かさ』を持っていた。

どうやら卵のようだ。

俺は長年失っていた『優しさ』を取り戻した。この卵を守ると心に誓った...刹那。

心臓の辺りから何かが涌き出た。その液体のようなものは卵を包むよう に涌き出ていた。

その時、卵にひびが入る。

卵は闇を飲み込むほどの光を放つ。


そうして俺の意識は光へと吸い込まれるように消えていった。



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