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優しき矛盾  作者: 半月
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柔らかな肢体、穏やかに目を細めたそれは、にこり、ともしなかった。

ただ、僕を見ただけだった。

やがてにこり、と微笑んで、やがてたくさん笑うようになって、やがて君の頬を何が撫でるのかまで知るようになった。

無垢な目、キラキラと輝く瞳、ああ。あぁ、どうして。

君は嫌がるだろう、と僕は思って複雑になった。

僕に君は神秘的すぎたのだ。そして僕は汚れていた。引き返すにはあまりにも遠い道程を共に歩んでしまった。

このままでいたいのに、このままではいられないと、崖が僕を追い詰める。

逃げ去ってしまえるだろう、君なら。

逃げ去ってしまえるだろう、君になら。

僕は、どうしたらいいんだろう。答えのわかりきった答えに身を投げた。

君を墜としてしまおうと、僕は身を乗り出し、一緒に引きずり込んでやろうと思った。

僕は君がもっと嫌がるものだと思っていた。

でも君は僕の胸に抱き抱えられたまま。

何の抵抗もなかった。

僕はほんの少しの絶望と、ほんの少しの嬉しさだけを抱え込んで、君と一つの騒音となって弾けた。

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