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旋律
暗い草原をかける。
夜露が肌を透過する
咆哮、というには小さすぎる虫達の鳴き声、合唱
暑いアスファルト
透けた羽は五年間の眠りと一週間の命を告げた。
飛べ、飛べ、この身焼けるまで
走れ、走れ、この身ちぎれるまで
血潮 めぐる
星 遠く
月 描いて空を
また、終わりと共にはじまりをつげる。
夜の花は儚く散って、また夢をのせて光輝く時を待ち、賑やかに彩られる地面には真っ赤な絨毯が引かれる季節となる
嫌われもの ふわりと咲いて
好かれるもの その体に身を宿す
偽りの光 いつしか本物を見失って
本物の光 いつしか忘れ去られる
それでも、それでもここで息をするから
それでも、それでもここで命を灯すから
旋律を今はただ待ち続ける。




