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奏
同じ繋がりを共有しあい、似た歓声を共鳴させて、同じ空を共感しあった。
似ているとか、似ていないとか、そんなこと、僕らの前ではどうでもよくてただ、同族の集まりなのだと思っていた。
同族でありながら異質である僕らは同じ色を描いていても、全く同じ色を感じているわけではなく、全く別々に音を聴いても同じような音を奏でた。
前からも、後ろからも響き渡る。
追い付け、追い越せ、ドングリの背比べ、五十歩百歩。似た音を連ねても、どれも違う。
ただ感じることをよしとした。
ただ、聴くことをよしとした。
ただ、見ることをよしとした。
そこに意味などはじめからなかった。
さぁ、また僕らは僕らに戻ろう。
同じものにはなれなかった僕らの、小さな小さな重なりをその胸に形付けて。




