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優しき矛盾  作者: 半月
20/32

土へと

土にかえるために、生まれてきた。

芽吹く時を待っていた。

冷たい場所に置かれ、暖かな手に触れられ、また置かれて、ついに土に帰るときが来たと思った時、僕はかじられた。

艶々した肌は、シワシワになって、固かった体はふわふわになっていた。

そうなるまで閉じ込められた怒りを、持つこともなかった。

知恵、健康、愛らしい、たくさんの事を言われた僕だけど、どれ一つ、興味なんかなかった。

僕はただ、土に帰るときを待っていた。

僕はただ、土に返るときを待っていた。

だけどその前に詰められた。

だけどその前に流されて、だけどその前に燃やされた。

僕が土にかえるより早く、僕は塵になった。

僕が土にかえるより早く、僕は風になった。


舞い上がった僕は、世界とやらを見た。

舞い上がった僕は、広い広い空を見た。

そのまま溶けて、大地に降り注ぎ、僕は、土へとかえった。

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