19/32
壁
役目、義務、全う、普通、とは?
緑に光の粒
装飾された私の姿。
鳥は鳴かぬ、空も泣かぬ
縦に伸びた壁は黒い胡麻を吐き出し、吸い込む。
疲れ果てたものの成れの果て、その眼球は光を失う。
誰かが赤い唄を歌い、誰かが青い音を紡ぐ。
暖かい言葉に冷たい言葉
真綿で首をしめられながら鎖で制御という名の縛りを与え、泣き叫ぶ声は遥か彼方に追いやられて、暗やみへ。
光を求めて光から遠ざかり、木々は丸裸になって、鳥は隠れ家を失った。
絡まったパスタのような交通網。
長い長い煙をはきながら、昼夜関係なく流れ続ける光。
人はそれを流星、と呼ぶだろうか?
空に伸びる煙突は、今日もそこにあって、そんな偉大なものになどなれない私は今日も誰かを暖めるべく包むのだろうか?
さて、私は、なにものなのだろうか?




