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外伝【引っ越し祝い】

友達が引っ越したので、それにちなんで書いてみました(*´▽`*)


少し遠くなっちゃったけど、遊びに行こう( ~っ~)/



ある日の午後。

俺は究極な眠気に襲われ、少しだけ昼寝をすることにした。



「おい、ブレイン。起きろ。」


毛布にくるまり昼寝をしていると、誰かが俺の名前を連呼し、頭をパシパシと叩いた。

寝起きの悪い俺は毛布を頭まで被り、起こしている奴を無視した。

まだ寝てたい……


「てめぇ、寝直してんじゃねぇよ!? 起きろって言ってんだよ!?」


そう言って奴は俺の頭を思いっきり叩いた。

頭を鈍器で殴られた感覚がした……

こんなけの馬鹿力で俺を叩く奴は一人しかいない……


「ん〜痛いよ、カロン。それにまだ寝てたい……お休み。」


俺は毛布から目だけを出してカロンをチラッと見て、すぐに毛布を被り直した。


「寝てたいって、もう夕方だぞ。お前が仕事終わったら来いって言うから来たのに、当の本人が寝ててどうすんだよ。」


カロンは俺から毛布をひっぺり返し、ため息をついた。

いきなりの光が目に痛かった。


ん〜あぁ、そうだ。

今日は俺の引っ越し祝いをジーニアスとしようって言ってたんだ。

すっかり忘れてたやぁ〜




軍に入って一年が経って、俺も結構上の方の地位になった。

今までは軍の寮で生活をしていたが、つい最近近くのマンションに引っ越しをしたのだ。


寮の部屋は狭く、隣との壁が薄いので雑音が多い。

そして最大の問題は虫の出現率が高い……

俗に言うGと言う黒い地球外生命体がちょこちょこ出現する。

その都度、カロンを呼び出すのはなかなかめんどくさい。


なので、軍まで徒歩5分、駅まで徒歩15分というなかなか立地条件のいいマンションを格安で見つけた。

オーナーに聞いたところ虫の出現率はかなり低い。

即、引っ越しを決めた。




俺が欠伸をしながら髪を直していると、カロンは俺の毛布を畳んでソファーの上に置いた。


「おい、ブレイン。」


カロンは寝癖と戦っている俺を呼んだ。


「ん? なに?」


この寝癖がなかなか直らない……今度からソファーで寝るのは止めよう。


「お前、今日1日何してた?」


俺が髪を手で抑えながらゆっくりカロンを見ると、カロンは少し俺を蔑むみたいな目で俺をみている。


「わぉ、なに? カロンは俺の彼女? 今日何してか気になる? もう、ヤキモチ妬きさんだなぁ〜」


「ちげぇわ!? お前、今日の仕事やってないだろ!?」


カロンは俺の机の上を指差しながら怒鳴った。

俺の机の上には半分ぐらい進んだ仕事の束が。


あっ、そうだ。仕事してる途中で寝ちゃったから仕事終わってないんだった〜


「あぁ。やってないねぇ〜」


「やってないねぇ〜じゃねぇよ!? これ今日締め切りって書いてるぞ!? さっさとやれよ!」


カロンは俺の書類を見て叫んだ。

わぁ〜本当だ。今日までって書いてる〜

めんどくさいな……


「ん〜カロン手伝って?」


「殺されたいか?」


わぉ、怖い怖い。

カロンの目がマジだよぉ〜

ん〜めんどくさいなぁ〜

でも、早く行かないとジーニに怒られちゃうしなぁ〜


「はぁ〜分かったよ。手伝ってやるから、さっさと終わらすぞ。これ以上ジーニ待たしたら五月蝿いからな。」


カロンはそう言いながら書類を半分持って机に座った。


「わぁ〜い。さすがカロン君、優しい。ありがとう〜」


「そう言ってる暇があるなら、手を動かせ。」


カロンは俺をキリッと睨んだ。

怖い怖い。

じゃぁ、俺もさっさとやっちゃおう。



****



「っで、2人して遅刻してきた訳? この俺を待たせて?」


明らか風呂上がりの格好をしたジーニが俺たち2人を睨みつけた。



仕事が全て片付いたのは約束の30分後だった。

案外量が多かったので、2人でやっても50分かかった。


「俺は終わってた。全ての原因はブレインだ。」


カロンはソファーに座ってテレビのチャンネルを替えながらジーニに言った。

俺はジーニのキッチンを借りて調理をしている。




今日の引っ越し祝いはジーニのマンションでやることになっていた。

ジーニは高層マンションの最上階を丸々貸し切っている。

街並みがガラス張りの壁から綺麗に見える。


30分の遅刻をしてジーニのマンションに行くとジーニは風呂に入っていたらしく、濡れた髪を拭きながら俺たちを出迎えた。

普通、友達を待ってる間に風呂入るかな?

どこまでも自由な奴だ。



「まぁ、それは全てカロンに責任を取ってもらうとして。そんなことより、ブレインは何を作ってんだ?」


ジーニは髪をタオルで拭きながら、キッチンに入ってきた。

カロンは“何でだよ!?”とジーニに叫ぶが、ジーニは完全無視。


「ん〜パエリアとマーボー豆腐だよ。」


「何、その組み合わせ……」


鍋でグツグツ煮るマーボー豆腐を見ながらジーニは呟いた。


「今日の俺の気分の物を作ったらこんなんになったんだ。あっ、ちゃんとサラダも作るから大丈夫だよ。」


俺は洗ったレタスを千切りながら皿に盛った。


「イヤ、栄養バランスとかの問題じゃなくて……なんで洋食と中華を一緒にするのさ……」


ジーニはため息をついた。

だって、パエリアもマーボー豆腐も食べたかったんだもん〜


俺はルンルン気分で調理を続けた。

ジーニはジャージから私服に着替えてから、どこかへ行ってしまった。


俺はパエリアを机に置いて、マーボー豆腐を皿に盛ってリビングに戻るとカロンがパエリアを見つめていた。


「なぁ、ブレイン。パエリアこんだけ?」


カロンは物足りないみたいに呟いた。

しまった……こいつは人一倍大食いなのを忘れていた。


「あぁ〜カロンには足りないかもねぇ……」


「うん、足りねぇ。」


カロンは頷いた。

カロンが足りる足りないの話より、カロンが食べたら俺たちの分がなくなる……


「安心しろ。今日は祝いにワインを飲むから、つまみ程度でいい。」


ジーニはワインを3本持って帰ってきた。

つまみ程度なら足りるかな?

ってか、3本も飲むの?


「いや、俺酒飲めねぇから。食う専門で。」


カロンはキッパリそう言った。

いや、お前が一番食っちゃだめだから……


「いや、今日はお前も飲んでもらう。ブレインの祝い酒だ。飲まないと友情に溝が出来るぞ。きっと、明日からブレインはお前を苛めるぞ。」


「そこまで俺、ひどい人間じゃないんだけど。」


ってか、祝い酒飲まないだけでそこまではいかないだろ……


「そんなんで苛めらるたらかなわないから、飲むよ……」


カロンは少しため息をついて、椅子に座った。

だから、苛めないって!?



****



それからどれくらいが経っただろうか。

3本なんかあっと言う間に空になり、今は床に5本もの空のワインのビンが転がっている。


ソファーにはへべれけになったカロンが寝ている。

実際カロンは1本の半分も飲んでないぐらいでへべれけだった。


ジーニはワインがなくなったら自分のベッドで寝てしまった。



俺はワイングラスに残った少しのワインをチビチビ飲んでいた。

いや、全くこの街並みは綺麗だなぁ〜

ジーニは毎日こんな景色を見てるのかぁ〜


「あれ? ブレイン、ジーニは?」


静かだった部屋にいきなり声がしたので、びっくりして振り返るとカロンがキョロキョロしていた。

酒が残っているのか、顔が赤い。


「ジーニも寝たよ。お前も寝たら? 明日仕事休みなんだし。」


俺はワイングラスを少し回しながらカロンに言った。

カロンは頭を抑えながら俺の横に立った。


「頭痛ぇ〜なんか目冴えた……おぉ〜すげぇ眺めだなぁ〜足竦むわ。」


カロンは窓に手を付けて、笑っていた。


「あっ、お前もう引っ越しの片付け終わったのか?」


カロンは俺を見上げながら聞いてきた。

20センチ近く差のあるカロンは俺を見上げなきゃ顔がを見れない。


「あぁ、だいぶ片付いたよ。元々持ち物少ないし。」


カロンは“ふぅ〜ん”と呟いて窓の外を見た。


「そっか。よし、今日はオールだ!? ジーニ起こしてこようぜ! 今日は寝ないで騒ぐぞ!」


カロンはそう言って、ジーニの寝室に走っていった。


俺は最後の残ったワインを飲み干してグラスを机に置いた。

微かに下に残った赤い液体が街の光に反射してキラキラしていた。



その後、カロンの叫び声が寝室から聞こえてきたのは、言うまでもない。


書いていて何がしたいか分からんくなった(-_-#)



後日談


結局3人はオールで騒いだのでした。


次の日カロンは二日酔い。

ブレインとジーニは二日酔いのカロンを連れてドライブに行って楽しんだそうです(*´▽`*)

可哀想なカロン(笑)


また適当に更新します\(^ー^)/

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