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強盗なう。  作者: 凪子
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「これにて一件落着いっけんらくちゃくってやつだね」


航平は組んだ両手を頭の後ろに回し、悠々(ゆうゆう)としている。


俺はその横をすり抜け、店長と店員の元へ向かった。


「ルカ?」


後ろから航平と鴇宮が追いかけてくる。


店長は腕の傷もろもろを手当てするため、救急車に搬送されるところだった。


「これにりて、もう万引きとか捕まえんのやめよう、とか思ったりします?」


担架たんかに乗せられ運ばれる店長を見下ろし俺は言う。


店長はぐいと口の端を歪めた。笑っているつもりらしい。


「思わないね。社会のルールを守れない奴はクズだ」


これだけの満身創痍まんしんそういで言えるのだから大したものだ。


ある意味、あんたのせいで事態は余計ややこしくなったんだけどな。


愚痴めいた言葉は胸の奥にしまっておくとして、


「大丈夫ですか?」


床の上にへたりこんでいる店員に近づき、俺はしゃがみ込んだ。


「ほ、ほっとしたら、こ、腰が抜けちゃって……」


店員は気弱そうな笑みを口の端にこびりつかせている。


俺は目を細めた。


「警察行く前に、聞いておこうと思うんですよ。笹沢さん」


店員の視線が俺の顔と自分の名札の間を交錯こうさくした。


「ななな、何を?」


「またまたあ。分かってるくせに」


俺は笑って笹沢の耳元に口を寄せ、


「あんたが首謀者しゅぼうしゃなんだろ?」


笹沢の笑みが強張った。

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