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クラス替え

作者: てとら
掲載日:2020/03/26



 私は菜々川(ななかわ) 七香(ななか)16歳。独身。

 高校1年生を無事修了して、なんとか2年生になれそうです。


 見た目は自分で見て中の下。せっかくの私服の許された高校でも、そのアドバンテージを消し去るセンスのない服装。ずっと可愛くなりたいって思い続けても一重は変わらないし、眼鏡も重たい。


 そんな私にも片想いし続けてる男子くらいいるわけで。

 彼は山野(やまの) (とおる)君。身長170cm以上あって細身で小顔で、勉強も運動もできて、誰にでも優しい男の子。一目見た時から運命だって思うくらい好きになってしまって。1年間同じクラスなのに、数回言葉を交わしたことがある程度のくせに、一方的に意識しちゃって目も合わせられないの。


 もう1年終わったんだなってぼんやりと考えながら行った春休み中頃の登校日でのクラス発表。


 (神様、どうか。どうか、彼と同じクラスにしてください。)


 既に先生陣によってクラスは確定されているのに、祈らずにはいられなくて。そんなことが頭から離れずにクラスの一覧を見ると3組の21番に私の名前。1組、2組に山野君の名前がなかったのを思い出して慌てて後ろの方の番号から確認すると、


 (渡辺、、脇谷、、吉野、、湯野、、山川、、、、、、)



 あっ、違った。



 多分その時はそれくらいしか思えなかったと思う。それくらい何も思えなくて、心のどこかでは同じクラスになるんじゃないかって思ってて。呆然としたまま、その後何の説明があったのかもわからないまま、家に帰ってきてベッドに体を投げ出して。声を殺して、泣いた。


 恋してたのに、想いも伝えられないな。


 多分彼から見た私はクラスメイトCくらいだから、伝えても散ってわかってたけど、クラスが変わったら彼の記憶からは私は薄れていって、最後には消えちゃうんだろうなって思うと寂しくて涙が止まらない。


 別に会えなくなるとか、そんな訳でもないのに、クラス替えくらいで何泣いてるんだろうって自分で考えると考えるだけもっと辛くなって、虚しくなって涙が止まらない。


 もう、やめよう。2年生からは違う人を見て、新しい友達も作って、新しい学校生活を送るんだって決めて。私はいつの間にか眠ってしまっていたらしい。




 朝起きて、泣いたせいで赤くなっているだろう目を擦りながら、寝返りをうって、父のお下がりのスマホに手を伸ばす。ホームボタンを押すと、某緑のアイコンのメッセージアプリがやたら多い数字のバッヂとともに主張しているのが目に入る。


 (クラスのグルチャか…)

 

「1年間ありがとう!」「すごく楽しかった!!」「このクラスで良かった〜!」………


 (私も凄く楽しかった!!」と)


 便乗するようにコピーのようなメッセージを送ろうとすると、投票が新しく出来ているのに気がついて。投票のタイトルは「クラス最後の打ち上げしよーぜ!!」選択肢には1参加2不参加3未定とあり、その後に日程や場所のメッセージが続いている。


 (誰が参加するのかな…山野君も参加するのかな)


 40人のクラスメイトのうち、投票済は既に32人になっており、参加が28人不参加が1人未定が3人になっていた。参加の人の名前を確認すると、山野君も参加している。


 (やった。って私、話せるかもわからないのに何喜んでるんだろ…)




 (それでも、もう一回会えるのか…)


 参加に投票して、鼻歌を歌うと昨日の憂鬱も悲しみも影を隠したような気がした。


 

頭の中の世界を全部出したいと思って何本か長編を書こうとしては3日も続かずに疾走する日々。

そんな中、試しに今の頭の中をぶちまけるだけなら短編でいいじゃんと天才的な発想の転換をした私の初短編です。


またいつか投稿するかもしれないので名前だけでも覚えてってください。

照虎と書いて、てとらと申します。

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― 新着の感想 ―
[一言] 1人であーだこーだ考えて、結局何もしないでウジウジする系女子ですね←なんだそりゃ(笑) 作品の書き方もお上手でしたし たまにとは言わず、色々投稿されてもいいと思います( •̀ロ•́ )و …
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