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わたしの黒

作者:

ひとりが好き。いつだってそう。

買い物に行くのだって、趣味だってひとりで楽しめることがすき。

だけどそれがとても寂しくなる時がある。

なぜだかとても寂しくて虚しくなる時がある。

いつもは平気なのに突然襲ってくるこの感情、ふとした時に感じるこの感情。

本当に面倒くさいな、わたしは。


同じクラスの子のインスタグラムのストーリー。

いつもなら誰と誰が遊んでようと気には止めない。

けれど今日はなんだかそれがとても目障りで、だけどなんだか羨ましくてイライラしてしまう。

そこまで仲が良い子でもないし、ましてやその子達と遊びたいとも思わない。

けれど、なぜかその子達が遊んでいる姿を見るとなんだか腹立たしい。

本当に訳がわからない。今日はとんでもなく憂鬱な気分だ。


週明けの学校で、あの日遊んでいた二人の会話が聞こえてくる。

すごく楽しかっただとか、あそこのスイーツが美味しかっただとか、また遊びに行こうねだとか。

その会話がとても楽しそうで、二人がとても幸せそうで、なんだか無性に泣きたくなってしまった。


こんなことを思っているわたしだが、これでも一応友達はいる。仲が良い女の子。

その子と学校で他愛のない話もするし、遊びに行こうと誘ってもらえる事もある。

それはとても嬉しく、心がホワホワする。

けれど嬉しいのはその瞬間だけ。約束の日になれば面倒だと思ってしまうし、家から出たくないと思ってしまう。

なぜこんなにも矛盾した感情が湧いて出てくるのだろうか。

わたしも分からない、理解できない。面倒くさい。


靄がかかっているような、心の中にある山が突然噴火してしまいそうなこの感覚がとても嫌だ。

こんな感情になる自分自身も嫌だ。

ぐるぐるぐるぐる考えているうちに、自分は良いところなんてないんじゃないか。

わたしの事を心から好いてくれる人間なんていないんじゃないか。

なんてことを考え始める始末。

そうなってしまったらもうダメだ。

気づかぬうちに落ちてしまったらもうダメだ。

だけど止まらぬこの感情。

ひとつ思えば無限に出てくる黒くてドロドロした汚いゴミ。

誰が悪い訳でもない。

だけど誰かのせいにしてしまわないと、自分の中にある何かが割れてしまいそうで。

自分は悪くないと思い込まないと、もっと奥底まで落ちてしまいそうで。


この感情が無くなる時は来るのかな。

それは一体いつだろう。

一生わたしの中に居座り続けるのかな。

嫌だなあ。早くいなくなってよ。ねえ。



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